【銀魂】ユリカゴ

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身の回りの整理を始めた。
それは自分がこれから死ぬからとかではなく、ただの気分だ。
言ってしまえば年末の大掃除みたいなもので深い意味は決してない。


　




『ふぅー… こんなものかな』


　




断捨離はあまり得意な方ではないが、思い切って処分してみると何てことはなくて。
在っても無くても不便は感じなかった。
少し拍子抜けだ。

　






「おー、随分片付いたじゃん」

『手伝ってくれて有難うね、銀時』

「タダじゃねぇけどな」

『分かってるよ』


　




普段の着物ではなく白いシャツで作業する銀時は薄らと汗をかいている。




　



『依頼金に上乗せして甘味も付けてあげるよ』




「まじ?! っしゃぁ!!」


　





身の回りの物が片付くと気持ちも軽くなって、良い気分だ。
病院から退院して以来花を吐く頻度も減った気がする。
多分土方と会っていないからかもしれないが。





　



「最近出来たカフェがあるんだけどさ〜、」
「俺一人じゃ行きずらいし一緒に行かね?」


『もしかして、商店街の外れの所?』
『私も気になってた』


「んじゃ決まりな」
「これ片付けて着替えたら早速行こうぜ」




　




それを聞くなり「善は急げだ」とでも言うように先ほどまでの動きよりもテキパキと動く彼にAは小さく笑った。




　
　



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