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恋をするのは初めてじゃない。
だからこれが初恋かと聞かれれば答えは『No』だ。
 






「ンで? 相手は何処のどいつよ?」

『銀時に教えるわけ無いじゃん』

「え? 俺だったりする?」

『それで治るならそうかな』


 




Aの冗談めいた言い方は遠回しに『違う』と否定していた。
それを聞くなり死んだ魚の目をした銀時と呼ばれた男はカラカラと笑う。
答えなど聞かずとも分かっていた。



 




「銀さんが当ててやろうか」

『やだ、本当に当てちゃうから』

「"土方"だろ?」

『ねぇ!! やだって言った!!』

「え〜? まじ?」

 






怒ったように騒ぐAは最終的に両手で顔を覆った。
その耳は真っ赤になっている。

 


そんな彼女を横目に、銀時は最後の一本となった団子にかぶりつく。



 



『…お願いだから言わないで......』

「何でだよ、さっさと好きって言っちまえば治るかもよ?」

『簡単に言うなぁ… それで一生治らなかったらどうするの?』

「散る」

『上手くねぇんだよコノヤロー』


 





睨み付けた先の銀時は相変わらず「ははっ」と笑った。
そんな彼に溜息が出そうになったが代わりに出たのは噎せ返るような咳で、Aは思わず胸元を抑える。



 





『…! けほッ、ン"ッ』





「お、おい…?!」




 



ヒラリ......







また一枚花弁が口から零れ落ちた。










 
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アカツキ(プロフ) - 美姫さん» コメント有難うございます。登場キャラの想いが交差してぐちゃぐちゃに絡まるような、そんなお話にしたかったのですが難しかったです... 最後まで読んでくださり有難うございました (2023年2月12日 10時) (レス) id: 359e2a8a6b (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - 切なくて切なくて、でもとても美しい作品で、涙が止まりませんでした。本当に最高の作品でした。ありがとうございました。 (2023年2月12日 7時) (レス) id: ac5aee6225 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - おひなさん» 初めまして。コメント有難うございます。土方さん落ちは久々だったのでこれで良いのか迷走しましたが、おひなさんの暖かい言葉に救われました (2023年2月9日 7時) (レス) @page49 id: 359e2a8a6b (このIDを非表示/違反報告)
おひな(プロフ) - 最っ高な作品をありがとうございました!終始涙腺崩壊でした!w (2023年2月9日 2時) (レス) @page49 id: fb3fd917e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アカツキ | 作成日時:2022年12月27日 23時

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