おまけ ページ45
『銀時さんは本当に甘い物に目が無いですね』
Aの隣で団子を嗜む銀時は「まぁね」と笑う。
買い物途中、彼にばったり遭遇し荷物持ちをしてもらう代わりにご馳走する事にしたのだ。
「つーか、"獣"は大丈夫だったかよ」
『"獣"?』
「瞳孔開いたM字前髪のマヨラー」
銀時の"獣"呼びされた人物を想像し『あー...、』と納得した。
『ふふ、言い得て妙ですね』
「ぁ、噂をすれば...」
確かにその人は"獣"であり、それを彼女は身をもって知っている。
銀時は彼女の背後から近付く存在に気付いた。
「何やってんだ」
『ふ、ふふ』
「...何で笑ってんだ」
謎にツボに入ってしまい、笑いが止まらない彼女に銀時も釣られて笑う。
そんな2人に土方は顔を顰めた。
『あー、はは...、買い物途中に銀時さんと会って』
経緯を説明すれば更に顔を顰める。
「ごめんね、Aのこと取っちゃって」
「叩っ斬るぞ手前ェ」
「怖...ガチの顔じゃん」
初めは2人のやり取りに戸惑っていたが今では慣れたもんだと、Aは残っていた団子の1つを完食した。
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「万事屋と何の話をしてたんだ?」
2人の目の前には夕食が並んでおり、向かいあわせで座る土方はAに問う。
己が現れ急に笑われれば内容が気になるのは仕方ない事だろう。
いや、笑われなかったとしても、彼女が他の男と居たら気に食わないし何の話をしてたのか知りたくもなる。
『十四郎さんは"獣"なんだって』
「は?」
『ふふ、当たってますよね』
その時の会話を思い返してAはクスクスと笑う。
「俺が"獣"ならお前は"獲物"だな」
『食べたら無くなっちゃいますね』
「食っても食っても減りゃしねぇよ」
『いつ満たされるんですか?』
Aの質問に土方は口角を上げる。
「いつだって満たされてる」
「だが、直ぐに渇いて欲しくなる」
「中毒性があるんだ」
とんでもない落とし文句を言うもんだ。
流石のAも顔に熱が集中するのを感じた。
『本当、...ずるい人』
しょうがない、落ちた方が負けなのだ。
だから、渇くと言うなら満たしてあげよう。
それが唯一、彼の傍にいる為に彼女が出来ること。
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殿堂入り記念でした
此処までお付き合い有難うございました
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アカツキ(プロフ) - -sara-さん» 此方の作品も読んで下さり、そしてコメントまで有難うございます。夢主ちゃんは皆様のご想像の中で存在して欲しいので詳しく設定等は記載しないのですが、sara様の頭に夢主ちゃんが浮かんでくれて嬉しいです! お褒め頂き光栄です、有難うございます (2021年8月16日 8時) (レス) id: 2cb0f29e5d (このIDを非表示/違反報告)
-sara-(プロフ) - こちらにも、こんばんはm(*_ _)mどうやら、私はアカツキ様の土方さんが大好きな様です(笑)元々好きではありましたが、素敵すぎます!あと、ヒロインちゃんも凄く好きです!なんか、映像として頭に浮かんできちゃいます。最後の「猛獣使い」が個人的に大好きです! (2021年8月16日 3時) (レス) id: 7c2d2afbf6 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - あめちゃんさん» コメント有難うございます、無事完結する事が出来てホッとしています。久々に土方落ちを書いた気がしますが、なかなかに楽しかったのでまたいつか出したいですね。応援有難うございました (2021年2月16日 16時) (レス) id: adf8f89573 (このIDを非表示/違反報告)
あめちゃん(プロフ) - アカツキさん» 完結おめでとうございます!!土方さんの良さがすっごいよく表現されていて、いつも読む手が止まりませんでした。私の作品も読んでいてくださりありがとうございます!こちらも頑張ります!改めて、完結おめでとうございます。 (2021年2月16日 15時) (レス) id: beda8b3808 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - 東雲 晄さん» コメント有難うございます、途中文章ミスがあり申し訳ありませんでした... ご指摘有難うございました。またご縁がありましたら作品を読んで頂けると嬉しいです (2021年2月16日 7時) (レス) id: 3bd9d4536b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アカツキ | 作成日時:2021年1月25日 23時