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「一人は、どこであっても。寂しいものです。」

「記憶のねえ奴が知ったようなこと言うじゃねえか。」


ううん、それを言われると何も言い返せない。

部屋は人ひとり閉じ込めるにはちょうどいい広さだった。
締め切られているのか、はたまた最初から窓など存在しないのか。
外の景色を眺めたり差し込んでくる光を楽しめるような雰囲気ではない。

ただ、高杉さんの方向に出入口がある。
おそらく外側から鍵をかけられている扉は、ずいぶんと重そうだ。

床は硬い畳になっていて、夜になったら布団を敷いてくれる、なんてサービスもきっとないんだろう。

部屋には何もない。
随分と殺風景だ。


「.....必要なものがあれば用意させる。」


結局先ほどの質問には答えてくれないみたいだ。


「何かあれば、これを鳴らせ。」


そういって握らせてくれたのは、鈴だった。


ーーーチリンチリン


手の中で転がせば、凛としたきれいな音が鳴る。

この場に似つかわしくないかわいらしい音に、少しほほが緩んだ。




「これを鳴らせば、高杉さんが来てくれるんですか?」

「さあな。」

「寂しくなったら鳴らしますね。」

「無駄なことには使うな。そういうためのもんじゃねえ。」




若干呆れ気味の高杉さんはゆっくりと立ち上がり、扉に手をかける。

どこかへ行ってしまうのだろう。



足枷付きの私は追いかけることができない。






「鈴の音、聞き逃さないでくださいね。」






自分でもあまりに状況を素直に受け入れすぎていることに驚いたが、記憶がないのだから、もちろん私には帰るところも帰らなければいけない理由もない。

外の様子もわからない、逃げたところでどうにかなる保証もない。

こんな状況に陥るくらいだ。
きっと今までの私はまずい立ち位置にいたのかもしれない。

なら、抵抗する理由はないだろう。
(少なくとも今のところは。)



私に危害を加える様子も見当たらない。









それに私は、一人になりたくないのだ。

五→←三



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沖神 - そ…そうですかw…ごめんなさいw (2017年8月16日 1時) (レス) id: 3e81e6a0f7 (このIDを非表示/違反報告)
しののめ(プロフ) - 沖神さん» ......む、無料....ですよ! (2017年8月12日 11時) (レス) id: d0946bab96 (このIDを非表示/違反報告)
沖神 - これって有料じゃないです…よ…ね?………… (2017年8月12日 2時) (レス) id: 3e81e6a0f7 (このIDを非表示/違反報告)
しののめ(プロフ) - あかあしえいたくんさん» ご感想お寄せいただきすごくすごくうれしいです...。こちらこそ、ぜひ応援よろしくお願いいたします。コメントありがとうございました。 (2017年7月13日 0時) (レス) id: 5bb7c4f37e (このIDを非表示/違反報告)
あかあしえいたくん(プロフ) - 高杉すごいドキドキします!すごくすごくおもしろいです!これからもがんばってください!ぜひ、応援させてください! (2017年7月10日 14時) (レス) id: 04caca4bb1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しののめ | 作者ホームページ:http://nanos.jp/aoikasou/  
作成日時:2017年5月14日 20時

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