33.終身雇用制度 ページ33
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綱引きも大縄も終わりました。大縄は最高記録の三十五回で、つまづいたのは私じゃなくて良かった。
｢あ〜終わった……｣
｢終わっちゃったね〜｣
閉会式のナムジュン先輩の言葉を聞きながら、私は歓喜で項垂れ、テヒョンは残念そうに項垂れる。
ちなみに、中等部では優勝でした。
｢テヒョン〜よくやった〜！｣
｢みんなのおかげじゃん！｣
｢ほんとテヒョンすごかったよね！｣
総合優勝とまではいかなかったけど、所属する白組は優勝だし、中等部部門では優勝だったので、クラスメイトはみんな大喜びだ。
わしゃわしゃと髪をかき混ぜられながら、大いに労われるテヒョンの姿を傍目で見ていると、クラスメイトの視線がこちらに飛んでくる。
｢Aもありがと！｣
｢……どういたしまして｣
面と向かってお礼なんか言われてしまうと、ちょっと恥ずかしい。ほとんどテヒョンに引きずられるように参加していただけなんだけど……
｢祝勝会やろ！｣
｢いーねー｣
盛り上がるみんなは写真を撮りつつ、夜の予定なんかを話し始める。
なんか青春って感じだなあ……とぼんやりしていると、何故かテヒョンが私の腕を掴んだ。
｢Aも行くんだよ？｣
｢え？ どこに？｣
｢祝勝会｣
もしかして、逃げると思われたのかもしれない。ただぼやっとしてただけなんだけど……まあ、今までのことを考えたら自業自得だけど。
家で居酒屋をやっているというクラスメイトの一人が親に電話して、すぐに会場が設けられた。
一度解散して、支度をしてから祝勝会らしい。
｢A｣
｢ん？｣
｢楽しかったねえ｣
｢そうだね｣
テヒョンはずっとニコニコして、色んな人の写真に映り込んでいた。そういうキャラでもあるんだろうけど、多分思い出を沢山作ろうとしてるんだろう。
｢ここに居れるのもあと三年かあ……｣
｢やっぱ、色んなとこ引っ越してるんだ｣
｢うん……寂しいけどね｣
俺はやっぱり人間とは違うから。なんてちょっと寂しそうな声で言われて、私は言葉を飲んだ。
｢Aはずっと一緒にいてくれる……よね？｣
いつも疑問形でなんか聞いてきたことがないのに、この時だけはやたらと私の顔を覗き込んでいた。
ちょっと絆されそうになって……留まる。
｢ずっとって長すぎじゃない？｣
｢え〜！ そこはずっと一緒にいるって言ってよお｣
｢私には魅了は効きません｣
｢Aは意地悪だ｣
危なかった。気をしっかり持とう。
ずっとって、ほとんど永遠じゃない。
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sai(プロフ) - のんさん» はじめまして、コメント＆読了ありがとうございますー！ 番外編もちょいちょい書きますので、また読んでください´`* (2019年9月14日 23時) (
レス) id: 00e0a369b0 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませていただきました。完結してしまって…しばらく吸血鬼ロスでした。番外編嬉しいです！楽しみにしています！ (2019年9月14日 19時) (レス) id: 94dc845851 (このIDを非表示/違反報告)
sai(プロフ) - チョコさん» 完結までお付き合いいただいてありがとうございまーす！その後の進展(？)した二人も書きますね〜！読んでくださってありがとうございました！ (2019年9月10日 12時) (レス) id: 00e0a369b0 (このIDを非表示/違反報告)
sai(プロフ) - AULA−輝きさん» ストーリーがダラダラしそうで大分（他メンのエピソードとか）色々削ったので、ぼちぼち番外編てやりたいですね〜！ジミンちゃんの今的なやつもやってみようと思います^^ (2019年9月10日 12時) (レス) id: 00e0a369b0 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ(プロフ) - わぁ〜！完結しましたね！今回は推しということもあり楽しませていただきました！続編、見たいです！！基本的には作者さんにお任せですがやっぱりデートシーンみたいなのはほしいです笑笑 (2019年9月10日 1時) (レス) id: 58e918a46e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sai
| 作者ホームページ：https://twitter.com/xxx___sai/
作成日時：2019年8月29日 11時
