25.練習の成果 ページ25
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体育祭の準備はそれはもう盛り上がった。高等部の三年だって最後の年だし、中等部も卒業して外部の学校に進学する子もいるので、皆がそれぞれ思い入れをもって取り組んでいる。
私もまたテヒョンにみっちりしごかれて、会議室に二週間篭ったおかげで、なんとか球を打ち返すところまではなんとかできるようになっていた。
｢上手じょうず｣
｢ありがとう｣
全然ありがたくないけど、やっぱり打ち返せるとちょっと気分がいい。まあ、仕上がりとしては温泉卓球に毛が生えた程度なのかもしれないけれど。
｢これで優勝間違いなしだ｣
｢それはさすがに盛りすぎ｣
｢だいじょーぶだよ！｣
テヒョンのだいじょーぶには全く信頼性がないんだけど、私はとりあえず黙っていることにした。
｢……まあまあ様になってきたんじゃないか？｣
コーヒー片手に見物にきたナムジュン先輩も微妙な褒め言葉をくれた。本人は私より少し上手い程度だけれども。
｢あと数日で解放されると思ってがんばってます｣
｢A、目標は優勝！｣
｢……うん、まあ、お互いの方向性はどうとして｣
苦笑するナムジュン先輩につられて、私も乾いた笑みを零す。
｢先輩はなんの種目に出るんですか？｣
｢俺は……まあ、騎馬戦と大縄と綱引きかな｣
｢……うまく逃げれたんですね｣
｢生徒会長権限かな｣
しれっとそう言われて、私はちょっと羨ましく思った。
｢A、これからみんなで大縄練習するって！｣
スマホを片手にテヒョンが言うので、私は思いっきり顔を顰めた。
｢テヒョンは行くんでしょ？｣
｢うん｣
｢じゃあ私は？｣
｢行くでしょ｣
｢だよね……｣
あの事があって、私は一人で帰ることを出来るだけしないようにしてるんだけど、そのおかげで行動力有り余るテヒョンに引きずり回されている。
｢……近くのベンチで本読んでちゃだめ？｣
｢だめ｣
なんだかんだいって逃げようと思っても、最後にはテヒョンに付き合わされるのは分かっているので、諦めることにした。
｢……という訳なんで｣
ガタガタと卓球台を片付けながらそう言うと、ナムジュン先輩は苦笑を零しつつ｢がんばれ｣と言ってくれた。
｢A、早く｣
｢ハイハイ｣
急かすテヒョンに呆れつつ、会議室のドアへと向かうと、ぎゅっと手を繋がれる。
最近はずっとこんな感じでテヒョンの距離感がやけに近い。
｢ナムジュン先輩、ありがとうございました｣
｢おつかれさまでーす！｣
｢ああ、気をつけてな｣
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sai(プロフ) - のんさん» はじめまして、コメント＆読了ありがとうございますー！ 番外編もちょいちょい書きますので、また読んでください´`* (2019年9月14日 23時) (
レス) id: 00e0a369b0 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませていただきました。完結してしまって…しばらく吸血鬼ロスでした。番外編嬉しいです！楽しみにしています！ (2019年9月14日 19時) (レス) id: 94dc845851 (このIDを非表示/違反報告)
sai(プロフ) - チョコさん» 完結までお付き合いいただいてありがとうございまーす！その後の進展(？)した二人も書きますね〜！読んでくださってありがとうございました！ (2019年9月10日 12時) (レス) id: 00e0a369b0 (このIDを非表示/違反報告)
sai(プロフ) - AULA−輝きさん» ストーリーがダラダラしそうで大分（他メンのエピソードとか）色々削ったので、ぼちぼち番外編てやりたいですね〜！ジミンちゃんの今的なやつもやってみようと思います^^ (2019年9月10日 12時) (レス) id: 00e0a369b0 (このIDを非表示/違反報告)
チョコ(プロフ) - わぁ〜！完結しましたね！今回は推しということもあり楽しませていただきました！続編、見たいです！！基本的には作者さんにお任せですがやっぱりデートシーンみたいなのはほしいです笑笑 (2019年9月10日 1時) (レス) id: 58e918a46e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sai
| 作者ホームページ：https://twitter.com/xxx___sai/
作成日時：2019年8月29日 11時
