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廃倉庫に電気はついていなかった。
中に人がいる感じもしない。
正面のドアは下に雑草が茂っている。
他にも出入り口があるかもしれない……とは緑谷談。
多くはないが人通りもあることから、あまり目立つ行為はできない。
6人はひとまず裏に回り、中の様子を探ることにした。
「安全を確信できない限り動けない…ここなら人目はないし…… ！」
「どうしたん、デクくん？」
「見て、あそこ！ あの高さなら中の様子、見れそうだよ！」
ウゾウゾと狭い通路を移動した先で、緑谷がある窓を指さす。
確かに肩車でもすれば、倉庫の中を覗くことができそうだ。
中は暗いが、暗視鏡があれば様子を確認できるだろう。
切島が購入したという暗視鏡をつかって、緑谷と切島が中を覗くことになった。
「……気を付けてくださいね」
「私たちはすぐ逃げ出せるように……周りの様子、見とくから！」
轟と飯田は二人の土台。
八百万とお茶子は周囲の状況確認だ。
辺りに気を配りながら、左右に分かれて様子を見る。
八百万は自分たちが入ってきた右側を。
お茶子は奥にあたる左側を。
何もなければ、それでいい。
危険がなければ、それで――…
「うおっ！？」
その時、切島が声を上げた。
ぐらりとバランスを崩し、慌てて轟が状態を立てなおす。
「どうした……何が見えた、切島！」
「左奥……！ 緑谷、左奥見ろ！！」
走るのは緊張感。
真っ青になったまま、切島は緑谷に暗視鏡を渡す。
そこで緑谷が見たのは……
「ウソだろ……！？ あんな…無造作に、アレ、全部……脳無！？」
廃材に紛れるようにして、液体につけられている脳無。
無造作に複数体存在する脅威の存在。
思わず誰もが息を飲み、そのおぞましい光景を想像した。
――そして、それとほぼ同時。
警戒を切らさず、路地裏の左奥を見張っていたお茶子はどすりと何かが落ちた音を聞く。
それからずずずと這いずるように、何かが近づいていることを悟る。
「――みんな！ 左！！」
伝うように、白い指が壁を這うのを見た。
それを頼りに、白い腕が伸びるのを見た。
悪意も脅威も感じない。
ただそれはみすぼらしく、憐れに感じた。
「どうした麗日…… っ！？」
「………っ」
思わず、お茶子は口元を抑える。
上がりかける悲鳴を殺し、まっすぐに『彼』を見つめる。
――そこにいたのは、Aだった。
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るいるい＊*(プロフ) - 遥亜さん» コメントありがとうございます！リクエストもとっても嬉しいですvV 今書いているものが完成したら是非とも書かせていただきますね！ (2019年6月12日 13時) (
レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
遥亜(プロフ) - 完結おめでとうございます！リクエストいいですか？是非主くんと一年A組のみんなが仲良くしているのを見てみたいです！一年A組のお手伝いとして訓練に参加したりしてもらいたいです！お願いします！ (2019年6月12日 11時) (レス) id: b6c422ed28 (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - 星の桜さん» コメントありがとうございます！ 尊いと思っていただけたのなら嬉しいですvV (2019年5月30日 8時) (レス) id: ba7b003d03 (このIDを非表示/違反報告)
星の桜(プロフ) - 反則...尊しをさせるきぃ...？ (2019年5月30日 6時) (レス) id: d8fdca1aee (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - タクさん» ありがとうございます！ 私に書ける最大級の甘々を目指しましたvV (2019年5月29日 21時) (レス) id: ffc7d791fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るいるい＊* | 作成日時：2019年5月23日 18時
