67:敵連合とヒーロー殺し ページ22
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黒霧が連れてきたヒーロー殺しこと、ステイン。
そいつの言葉は、何ともまあ……耳に痛いことを言う男だった。
――ヒーローとは見返りを求めてはならない。
自己犠牲の果てに得うる称号でなければならない。
遭遇こそしなかったが、その主張を聞いた時はぞっとした。
もしもその場にAがいたのなら、真っ先に粛清対象だ。
屋上の給水タンクに座って脚を組みながら、後ほど合流したAは言う。
「……死柄木さん、本気でアレを仲間にするんです？」
「まっさか！ 合わねぇんだよなぁ、根本的に。ムカつくしな」
ガリガリと首を掻きむしるのは死柄木。
いつもの癇癪だ。こういう時は、放っておくのがいちばん。
黒霧もさして止めるつもりはないようで、彼の癇癪には静観である。
「大体、A！ 来るのが遅ェんだぞ潰すぞ……
テメェの個性がありゃヒーロー殺しに恥かかせられただろ一瞬で。
肝心な時にふらふらふらふらしやがって。クラゲかよテメェは……！」
「おー、怖い怖い。すみませんね、ちょっと補導されかけちゃってて」
「……まぁいい。黒霧、脳無出せ」
死柄木は黒霧に命じて、ワープゲートを広げさせる。
中から取り出したのは3体の脳無だ。
異形の姿をした、複数個性持ちの改造人間。
「俺に刃ァつきたててタダで済むかって話だよ。
……ぶっ殺したいならぶっ殺せばいいって話！」
保須市に向かって放たれた彼らは、派手に暴れ――街を壊し、炎を上げた。
「大暴れ競争だ。
アンタの面子と矜持、潰してやるぜ……大先輩」
壊される街を見て、楽しげな死柄木。
――ああ、本当にこれだから。
彼はいつだってワガママで、勝手な子どもだ。
「危ないオモチャは、コドモなんかに渡すもんじゃないなぁ……」
死柄木に聴こえないように、名前はぽつりとひとりごちた。
きっと、心は痛まない。
悲鳴なんて聞こえない。
――ただぼんやりと。
馬鹿だなぁ、とあきれるだけ。
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唯理 - 体育祭の緑谷のポイントは1000万ですよ。前作から読ませてもらっています頑張ってください！ (2019年8月4日 16時) (
レス) id: f453f15264 (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - いっちゃんさん» コメントありがとうございます！ 感想と応援、本当に嬉しいし励みになります！ お陰様でたくさん評価をいただきまして有難い限りです……これからもよろしくお願いします！ (2019年5月20日 0時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - アドバイスではないんですが、1つ目の時から俺、除籍されちゃったんでを見てたのでどんどん人気になっていて凄い！と思います笑今までの作品で1番好きな作品なのでこれからも見続けますし、応援しています！ (2019年5月19日 21時) (レス) id: 35db45c436 (このIDを非表示/違反報告)
るいるい＊*(プロフ) - watanukiさん» コメントありがとうございます！ いいですね、それ！実は触れ合いがディープであればある程隙ができる=個性がかかりやすくなる、みたいな描写する予定だったのでそれ、採用です！ 有難く使わせていただきますねvV (2019年5月18日 10時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
watanuki - すいません、何故か2回送ってしまって、2回送ったのは気にしないでください！ (2019年5月18日 7時) (レス) id: 95d34a0908 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るいるい＊* | 作成日時：2019年5月17日 17時
