占いツクール
検索窓
今日:281 hit、昨日:651 hit、合計:293,253 hit

15:** ページ16

.


真っ先に口を開いたのは緑谷だった。

おそるおそると言った様子で小さく手を挙げ、消えてしまいそうな声で言葉を紡ぐ。


「あの……質問、いいですか」

「……何だ?」

「相澤先生は、どうして……
 道を踏み外すかもしれないと思いながら、何で、Aさんを除籍処分に?」


きっと、好奇心からじゃないだろう。

緑谷は相澤の傷も、きっと存在するだろうAの傷も、助けたくて、救いたくて。
何か力になれることがないか聞きたくて、口を開いたのだ。

おそらく、相澤もそれを分かっている。
けれどそれを知りながら、相澤は首を振り、こう答えた。


「……俺が『除籍すべき』と判断した。以上だ」

「か、簡潔……!」

「Aは優秀な生徒だった。
 アレと接したどの教師に聞いてもそう答えるだろう」

「え……じゃあ、どうして除籍処分を?
 見込みなし、ってこわけでもなかったんですよね?」

「……いいや、それは違う。
 優秀な生徒と見込みのある生徒は違うからな」


これ以上はプライバシーにかかわる問題だ。
詳細は省くが……と、相澤は前置きした。

きっと、相澤にとって緑谷と飯田、そしてお茶子は守るべき生徒なのだ。
だからどろどろと底の暗い、根の深い問題には関わらせようとしない。

あくまでも一線を保ちながら、相澤は口を開いた。


「無銘A。アレには倫理観がない。
 奴の行動を許すことは、他の除籍された生徒への冒涜だ」


何度も言うが、相澤消太は教師である。
無愛想で厳しい人間だが、生徒を思いやり――彼なりに守ろうとする、教師。

故にその言葉は、冗談でも嘘でもなく。


――彼に『冒涜』とまで口にさせる元雄英生。

もしかするとお茶子は、彼女が思っているよりも、ずっとずっと難しく、暗く……
おそろしい問題に、巻き込まれたのかもしれなかった。


.

16:**→←14:**



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (201 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
549人がお気に入り
設定キーワード:僕のヒーローアカデミア , ヒロアカ , 男主   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

るいるい**(プロフ) - カイさん» コメントありがとうございます! 嬉しいですvV (5月29日 21時) (レス) id: ffc7d791fa (このIDを非表示/違反報告)
カイ - お茶子も主人公も両方可愛い! (5月29日 20時) (レス) id: 2843dfb22b (このIDを非表示/違反報告)
るいるい**(プロフ) - 猫好きさん» 健全な占ツクでその話題はいけない…(戒め) (5月24日 8時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 野獣せんぱ……すみません (5月24日 0時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
るいるい**(プロフ) - 祟璃さん» うわぁあ人名のミスとかいちばんやっちゃいけない誤字! ありがとうございます!本当に助かります! 修正致しました! (5月20日 10時) (レス) id: d4f8fbb131 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:るいるい** | 作成日時:2019年5月12日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。