ヒカリトカゲ (ページ4)

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新学期が始まって１週間が経った。
本格的に受験へ向けての勉強が始まったのだ

…といっても私はそのまま聖マリ大に進学するつもりだけどね
私は看護師になることが夢なのだ。
私は人を喜ばせることが昔から好きで、笑顔を見た瞬間に報われたのだなと思うのだ

…エレベーター式で進学できるとはいえ受験があるのは確かだ。
何としても今の点数をキープし、受験に影響がないようにしたいところだ。

あれから東雲さんとは席が前後なのに会話もない
休憩時間は噂通り本を読んでるみたいだし…

ちらっと見たけど近くで見たら結構な美人なんだよね…
髪の毛もさらさらそうだし…何のシャンプー使ってんだろ…
まつ毛も長い…綺麗…

「何見てるの？」

『…え？』

「さっきから視線を感じたから…じろじろ見て何かついてるの？」

へ、声かけられた…！
嘘でしょ…ああ天下の美人からって違う違う！！
あぁ…冷静になれない…！！！

『あ、いやなんでもないデス…』

「ふーん…」

あ、明らかに疑ってる…
私はいろんな人を見てきたことから人間観察が得意だ。
そんなに会話をしてこなかった私でもわかる。

「ほら、次の授業始まるよ、教科書出さなくても大丈夫なの？」

あ！東雲さんに夢中になってて忘れてた！！
そういえば教科書…あ、やばい家に忘れた…
えっと…この場合隣の人に見せてもらうのがいいんやろうけど…

そう考えてたら肩をちょんちょんつつかれたのだ

「教科書忘れたの？」

『…うん』

「…じゃあ一緒に見よ。」

へ…！？

「ほら、次確かグループワークがあるって言ってたじゃん、私と桜宮さん同じグループだから」

『そっか！それは助かる！ありがとう…！！！！』

こうして冒頭先生からお叱りを受けたが、東雲さんのお陰でグループワークも授業もスムーズに受けられたのだった。

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