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「東雲悠奈ってあの…?」

「そうそう、常に成績トップの」

「だけど、話しかけづらいというか…」

「まじそれな、一匹狼っぽいし」



東雲悠奈…去年の一学期に転校してきた子か
今さっきの話の通りあまりいい噂は聞かない。
一匹狼で友達もつくらず、休憩時間は1人で難しい本を読んでるらしい。
だけどもなにか似た者を感じるとは思うのだ。


「あ、愛奏おはよ!」

『おはよ!同じクラス?』

「そうだよ!また一年よろしくね!!」

『こちらこそよろしく!!』


私は自慢ではないが友達が多い…話せる友達は…ね
本音で話せる友達は少しばかり…



教室の前で友達とだべっていたら凛々しい声がした



「ねぇ、そこ邪魔なんだけど。」

『…あ!ごめんね!すぐ退くね!』


教室の出入口で友達に声掛けられられた流れでずっと駄弁っていたから色んな人が教室に入れずじまいだったのだ。それに気づかなかったな…


「何あれ…言い方ってもんがあるでしょ…」

「マジムカつく…てかあれってあの東雲悠奈じゃない?」

「ああ、あの一匹狼の…本読んで何考えてるのかよ」

『まあまあ、ぼちぼち教室入ろうよ、ね?』

「そう言えば愛奏、東雲さんの前の席なんでしょ」

「可哀想〜」

『…まあなんとかなるでしょ、席替えもあるしさ?』


どんまいだね〜とか言いながら入っていく
そして恐る恐る自分の席に着く。

それ以降は東雲さんとは変に絡むこともなかったし、むしろ私は他のクラスメイトと話してたと思う。


そして、担任の紹介をし、改めて新しい教室に戻る。
そこで名前を改めて紹介をしたのだった。



「はい、じゃあ次お願いね」

『あ、はい!桜宮愛奏です!吹奏楽部でサックスを吹いてます!あとモナカと間違えられる事が多いですが私の名前は まなか です!』

周りからの笑い声がする、友達も乗ってくれてる

『でもモナカとかアイスモナカは好きです!よろしくお願いします!』


そう言うとぱちぱちと拍手を返してくれる。


「はい、ありがとうね。次は東雲さん」



言われてすっと立つ。
そして一言



「東雲悠奈。文芸部に所属してます。よろしくお願いします。」



この間10秒
ぱちぱちと疎らな拍手が返される。



そしてヒソヒソ話をするのだ…
「やっぱ冷たいね」とか「噂通りだね」とか



私がそんな立場だと考えたら…耳を塞がたいと思った




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設定タグ:学園ストーリー , 友情物語 , 友情   
作品ジャンル:泣ける話, オリジナル作品
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作者名:愛海 | 作成日時:2020年1月21日 14時

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