オレンジ色の空に恋して

オレンジ色の空に恋して9 ページ9

【yuta side】






A「へーそうなんだ」









裕太「３０過ぎてからね

回数はそこまで多くないけど

いい経験になるかなって」









A「いいじゃん！

でもうーたの場合旅行する時間も

限られちゃうだろうしね

ニューヨークは初？」









裕太「１人で来るのはね

前は友達と・・・

っていっても結構前だけど」









A「そっかー・・・

はい、どうぞ

熱いから気をつけてね」









裕太「ありがと」









２人でカフェラテ飲みながら









もう一度部屋をキョロキョロ









裕太「ルームシェアしてんだよね？」









A「そう、でもその子

今アトランタの実家に帰ってるの

お正月だしね」









裕太「そうなんだ」









おもむろにAが立ち上がり









A「見て見て

すっごいかわいい子なの

セリーナっていうんだけど

イギリスとアメリカのハーフで

性格もいいしおもしろいし

うーたにも会わせてあげたかったなぁー」









って渡された写真立て









確かにかわいいけど
何の機会なのか

俺には見せないようなメイクに
ドレスアップした
Aばかりが目に入る









裕太「これいつの写真？」









A「んーこれはねー

あっ今年・・・じゃなくて

去年のファッションウィークの時」









A「何で？」









ってまっすぐな目で聞いてくるから









Aめちゃくちゃきれいだねって
言いそうになった









裕太「別に聞いただけ」









A「あ、そ」









変な空気をごまかすように
カップに口つけながら









裕太「・・・Aは

全然帰ってないらしいじゃん」









A「んー・・そうだね」









A「・・・締切とかの

タイミングに合わせると中々難しくて

あっ今はエディターじゃなく

ライターとしてやってるんだ」









裕太「へーそうなんだ

雑誌の仕事してるって聞いたから

てっきり続けてるかと思ってた」









A「私はやっぱり

作るのが好きだから

本当はエディターとして

働きたいんだけど

思い通りにはいかなくてさー」

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