恋してた_3 [yuta_t]

Chapter96 ページ3

思いもよらない提案に
頭が真っ白で言葉に詰まった








沢木「ま、期間が期間だしな

社長も候補者全員が着いて行くとは思ってない

そんなに考えさせれる時間はあげれないが

これはお前にとっての大きな転機だ

後悔しないようにちゃんと考えろ」









それに頷くのが精一杯で









沢木「・・・ちなみに

お前の率直な気持ちはどうだ？

余計な事を考えずに決めるとしたら

・・・行きたいか？」









パリコレは幼い頃から
憧れた続けた舞台

毎回、参加ブランドのラインナップを
見るだけで心が踊るくらい









その舞台に・・・
携わる事が出来る・・・









もちろんその問いかけに









今度はちゃんと声を出して
「はい」と答えた









沢木「・・・そうか

まーお前はまだ若いし
今だからこそ行けるっていうのもあるしな

中川のように結婚とか子供とか
これからそういう転機も
迎えてくことを考えるとな

ただお前のとこの家族は大丈夫か？
海外はさすがに反対されるんじゃないか？」








会社で父親の仕事の事を知ってるのは
限られた人だけで
そのうちの１人に沢木さんがいる









A「それは全く問題ありません」









沢木「そうか・・・

じゃ、悪いけどなるべく早く返事頼むわ」









そう言うと部屋から出て行った









・・・私がパリに？









でも・・・









出発は９月









期間は最低でも１年








それが長いのか短いのかは
わからないけれど
去年の今頃の私なら
即答で行くと返事していたと思う









でも・・・







今の私は・・・









・・・。









・・・あと４ヵ月かぁ









・









・

　







夢のような話から
現実世界へと戻り









自分のデスクに戻ると
気持ちを切り替えてあゆみとの
打ち合わせ準備を始めた




--------------


１週間後









軽井沢以降
裕太には会えない日々が続いていた









でもその時間が
私にはちょうどよかった









沢木さんからの話を
隠したままでは会えない

つまり・・・次に会った時に
話そうと決めたから


心の準備が必要だった

Chapter97→←Chapter95

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す