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Cinq-cent-seize ページ35

『...うま』


合格者は試練終了まで自由にしていい
と言われたから

コンビニでアイスの缶コーヒーを買って
城壁の方に寄っかかって、審査の状況や出場者の情報を頭に叩き込んでいた

日本のコンビニでドル札支払いって
違和感まみれだったよ
...カフェインとったら
頭も冴えるかな、なんて危ない思考なのは内緒で




「不合格、不合格、不合格!!!」

『あらま』



ノワールはもう全員通った
しかし、表の方で不合格を連発させるランタービさん
自分の目線で惜しいって思う人も
何人か居たと思うけどね



「〜♪
司瑛士以外に合格者は出ないかもねぇ〜」



表の中で?



『流石にそんな事はないだろ....ふふ』



だって、うちの爆速ルーキーを筆頭に
玉の世代がまだ残ってるんだからさ

さっきから視界の中で
一際強い存在感を放ち出した
幸平の調理と、その香り

...スイッチ入ったな



その時



「勘付いている人もいるよ、さっきので」

『....や、第一席』



いつの間に居たんだ....
人に注意しておいて、自分が気づかなかったよ
隣から話しかけてくる司

名前は配慮してくれているのか
この場で呼ばない

優しいね



「サクで出るから、これが仕事?」

『...招待状は来なかったからね
裏の人間は、本来表と関わっちゃいけないんだ
...危ないから』

「確かに、彼らが普通の料理人に加えて
何か違うものを持ってるっていうのは分かる

だから名前も全部変えて、って事か...
いつから?」

『...高一』

「そんなに?」



なるべく嘘はつきたくないから
マスコミの意識がこちらに向かないうちに
司の質問に言える事は答える

言ったら、先生と会って
手を使えるようになった時から
僕はノワールだったんだろう


高一から、という答えに
少しだけ司の目が丸くなった



『ちゃんと名乗りはじめたのは最近だよ』

「確かに、大変だったもんね」

『..ゔ』



遠回しに高三の頃の話をしているんだろう
確かに迷惑かけたけどさ



すると


司は何かを納得したのか
うん、と頷いた後




「今度薙切に言って
黒翔Aに食戟、申し込むよ
竜胆もきっと観に来る」

『...は?』

「え、だって今の遠月って卒業生との食戟やってるんだろ?」



いや、そりゃ確かにそうだけど
そんな突然な



『なんで?』

「さっきのファルチート、どの位?」

『...8割』

「なら、本気だったら
俺と同額までいってたかもしれないな」

『...けど』



100%は...と言おうとしたら


「幸平にも言ったけど
不思議と負ける気がしないんだ、俺」


ニコリ、と笑顔の司がいた

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blu (蒼)(プロフ) - 雑食の腐女子さん» 「あら、えりなばっかりじゃなくて私の出番もちゃんと見てってね」 (2021年11月1日 10時) (レス) id: 55c7ca7037 (このIDを非表示/違反報告)
雑食の腐女子 - とても面白かったです続き楽しみにしています (2021年10月28日 9時) (レス) @page3 id: 1927aaa4c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年10月27日 6時

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