検索窓
今日:8 hit、昨日:29 hit、合計:147,753 hit

ページ3

-コンコン


「どうぞ」

『失礼するよ、えりなちゃん』

「…」



遠月に戻ってきて、言われた通りにえりなちゃんの所に詳しい話をアキラと聞きにやって来た
僕の顔を見た途端、えりなちゃんはほっとしたような笑みを見せる

本当に何があったんだ?




『なんか突然だったけど…一体どうしたの?』

「…それが、」



詳しい話を聞こうと本題を切り出したら
横にいた緋沙子ちゃんがおずおずと一つの封筒をとりだす


『黒い封筒…?』

「それを、ご覧になってください…」




渡された封筒はすでにえりなちゃん達が見たのか開封済みで、横にいるアキラといっしょにのぞき込むと




『…は?』

「…なんだこりゃ」




ーーーーーーーーーーーー

突然失礼いたします
そちらに死神がいると伺いまして


死神はこちら側の世界のモノ
迷惑をかける前に、近日中に回収に参ります



NRC 学園長

ーーーーーーーーーーーー





その意味の分からなさに、頭が痛くなってきた

世界?、何言ってるんだ?



すると
横のアキラも少し不満げに口を開いて、





「おい薙切、お前ふざけてんのか?」

「そんなわけないだろう!」

「お前じゃねえよ、新戸」




アキラと緋沙子ちゃんが言い合いをしている中、えりなちゃんの顔色を伺ってみる




『えりなちゃん、学園長って書いてあるからにはどこかの学園の名前だとは思うけど...
聞き覚えは?』



「…ありませんわ、緋沙子にも調べてもらいましたが…」

「そのような学園...どこにも存在していませんでした、黒翔先輩」



『…』




緋沙子ちゃんはえりなちゃんの秘書としてかなり敏腕
そんな彼女でもわからないのか


存在しない学園、世界なんて意味の分からない言葉
そして…




「以前、黒翔さんのおっしゃっていた、誰かの視線…冗談ととらえるには出来すぎていると思うしかありません」

『少なくとも死神なんて異名のつくのは僕のみ...、』

「黒翔先輩を狙う輩がいるかもしれない、と」

「…」

『…』





僕の手元にある黒い封筒が
なんとなく冷たいような気がする


どうやら最近の視線はただの気のせいなんかじゃなかったらしい





------------------------------



「…」

『…』



校舎を出て
汐見ゼミにアキラと帰る途中、お互い無言だった

今まで何度か面倒事にはあって来たし、慣れたとは思っていたけど
今回のは少し度が過ぎて、変な感じ




-スゥ-、ハァー




気分を落ち着かせようと深呼吸をしていると




「なぁ…A」




アキラが静かに口を開いた

・→←1 Le jour où j'ai sauté sur le monde [世界を飛び超えた日]



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (77 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
220人がお気に入り
設定タグ:男主 , ツイステ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

blu (蒼)(プロフ) - ぷるさん» 『Benvenuto nel mio mondo(僕の世界へようこそ)…ってこれは怒られるか…あはは』 (2021年1月8日 21時) (レス) id: a91d8e524c (このIDを非表示/違反報告)
ぷる - 黒翔君のシリーズ?大好きです!これからもがんばってください! (2021年1月7日 17時) (レス) id: f025ecfe59 (このIDを非表示/違反報告)
blu (蒼)(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» 『ありがとう…楽しんでもらえると嬉しいな、farò del mio meglio(頑張るね)』 (2020年12月29日 10時) (レス) id: 2e5206d1d6 (このIDを非表示/違反報告)
ネコマタさんのちょびひげ - 初見からなんですけど、素敵な作品ですね!!応援してます( ゚Д゚)ゞ (2020年12月26日 16時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
blu (蒼)(プロフ) - 悠羽さん» 『あれ、君もこっち来ちゃったの?…戻った時、一緒にあの人に怒られようね…笑』 (2020年11月18日 5時) (レス) id: 2e5206d1d6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2020年11月12日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。