ライに溺れて4

伍 ページ6

ジョディーさんから連絡が入ったのは夜になってからだった

ジョ「A…。落ち着いて聞いて欲しいの。
…シュウだったわ。来葉峠で亡くなった男性の遺体はシュウだったのよ。
指紋がシュウのモノと一致したわ」

音が消えた
立っていることもままなら無くて膝から崩れ落ちる
携帯が手から落ちて転がるけど気にする余裕が無い

私「っ…！うっ…」

涙が溢れて止まらない
呼吸が乱れて苦しい

ジョ「A？…Aっ！」

焦ったようなジョディーさんの声が携帯から漏れ出ているけど対応できないや

私「ど…して…」

帰って来るって言ったじゃん
私を置いては逝けないって
そばにいてくれるんじゃなかったの？

FBIの切れ者が
あの赤井秀一が
こんな簡単に死なないでよ

苦しい
いつの間にこんなに貴方を想ってたんだろう
旨が張り裂けそうなほど痛くて
いっそ一思いに刺してもらった方が痛くないんじゃないかとすら思えて来る

私「好きだよ…バカ」

こんなにも好きなの
気付いたら、居てくれないと呼吸が乱れるくらい好きになってたの
まだ秀一さんに「好き」って直接伝えられてないのに居なくならないでよ

お願いだから還って来て…

ジョディーさゆから電話を受けてどれ程経ったか…
通話は既に切れていて
呆然と泣き続ける私の側には心配と哀しみと困惑と苦しみと…負の感情がない交ぜになったジョディーさんが居た

ジョ「心配になって来たのよ。
今は思う存分涙する時ね。
側にいるから、思う存分泣いていいわ」

優しく撫でてくれる手に泪が止まらなくなった
ジョディーさんと2人、明け方まで泣き尽くした

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