ライに溺れて4

参拾柒 ページ38

私「はぁ？！百貨店の外に組織が張ってた！？
そんな情報無かったけど…？」
昴「恐らく、計画的な動きではなかったんでしょう」
私「昴さんは安全だったってことでいいのね？」
昴「ええ。
ですが今後は念のため屋内でもなるべく変装します」
私「そう…。それで？
あの黒いキャップの正体は誰なの？」
昴「恐らく、黒の組織の1人。バーボン
またの名を…安室透」
私「なっ…！安室透って、ポアロのバイトの…
無駄に爽やかな笑顔振りまいてる胡散臭い人」
昴「くっwww」
私「毛利探偵事務所に危害を加える可能性は？」
昴「恐らく殆どないと思われますよ。くくっww」
私「そう…。」
昴「それに、彼は組織に潜入している側の人間です」
私「それじゃあ、安室さんはスパイってことね
ふーん。トリプルフェイスか…」

道理で胡散臭い訳だ
なんか、信用ならんと本能が告げてるよ
なんて言うか…
腹の中では何を考えてるか分からない
秘密主義で情報操作を基盤に組織の邪魔をする…

そう、まるで
まるで、私じゃないか

言って仕舞えば同族嫌悪

根本的に受け入れられない

私「ちょっと調べてみるかな」
昴「ホォ…」
私「少し籠って調べてみる
情報収集が終わったら報告するんで」
昴「ちょっと待って下さい。
Aにお土産があります」
私「あっれれ〜？おかしいぞー？
要らないって言ったはずなのに」
昴「女性を待たせてしまったのですから、これくらい当然ですよ」
私「いや、受け取りませんからね！」
昴「…絶対に似合うと思ったのですが…
残念ですね」

珍しく簡単に引き下がる昴さん、もとい秀一さん
秀一さんが私の意見より自分の意志を貫き通すコトを考えればこの時点で怪しいと思ってよかったのに

私はバーボンを調べる事に意識が向いていて気が付かなかった






数時間後にあんなコトになるなんて

参拾捌→←参拾陸

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す