148.それではさよなら間抜け諸君 ページ21
バガァァァァァン!!!
扉が蹴破られ、現れた2人の人物に
松明や武器を持っていた街の人間は目を見開く
「なっ!?」
「餓鬼じゃねぇのか!?」
「捕まえろ!」
少し離れたところに立ったランカとカイトは
ニヤリと笑いながら街の人間を挑発する
『捕まえてみろや、間抜けども』
「こっちですよ〜だ!」
子供じみた挑発にまんまと乗った街の人間に追いかけられつつ
カイトは走るランカに問いかける
「それで!この後は?」
『島の端に、崖があったろ!そこへ行くぞ!』
「はぁ!?本気で落ちるつもりですか?策は!?」
ランカは、懐から砂時計を取り出す
その砂は、最早残りわずかだったが
今日中に落ちるとは思えない量を残していた
『海に叩きつけられる寸前、こいつをひっくり返してもう一度時を飛ぶ!』
「な、なんで!?」
『これ以上街の人間に干渉すりゃ、もっとなにかが変わるかもしれねぇだろ?成功すりゃ今度こそ海賊王の時代に飛べるかもなぁ』
ランカの笑みに、カイトは諦めたように溜息を吐き出す
「アンタって人は…死んだら!どうするんですか!?」
『そんときゃ、地獄で海賊王を探せば良い。お前は天国逝きだろうが』
ザッ!と崖にたどり着く2人
カイトはキッ!とランカを睨みつけながら真っ直ぐに目を見つめる
「アンタ1人、地獄になんて行かせませんよ!僕も付いていかないと、アンタ暴走して地獄すらも変えかねないじゃないですか!!」
カイトの言葉に目を見開いた後
可笑しそうに笑うランカ
その顔は、どこか晴れやかに見えた
『あっははは!…そうか…そうか!…お前は付いてくるか…良いだろう。それも楽しいな』
後ろから、追いついてきたのか街の人間がジリジリとこちらに寄ってくる
ランカは、カイトに目線を送ると
街の人間に声をかける
『さらばだ、過去にしか縋れない間抜け諸君』
そして、崖から飛び降りる2人
カイトはランカの空いている手を握り締める
ランカはそれを感じると、砂時計をひっくり返し
指で星を描いた
その瞬間、2人は光に包まれてー
音もなく、その世界から消え去ってしまったのだった
それを、保護された軍艦から見ていたロシナンテと
逸れて仲間と見ていたドフラミンゴ
2人は息を呑み、目を見開く
どちらともなく溢れた「嘘つき」はー
誰に届く事もなく消えていったのだった
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匿名希望 - 面白すぎます、、一気読みしました!!更新待ってます✨ (2022年11月4日 7時) (レス) id: 6b03f57d4e (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 読んでいてしあわせな作品に出会えて本当に嬉しいです!更新していただけるのを待っています!作品も作者様も大好きです!1年ほど経っていてもう更新はないのかもしれませんがうらつくの中の私の好きな作品の一位はこれです (2022年1月7日 0時) (レス) id: 76859479df (このIDを非表示/違反報告)
ハッピー(プロフ) - ここまでイッキ読みしたんですが、最高です!神作ですね!作者さんのお暇があれば、無理せず更新して欲しいです!楽しみにしてます! (2021年10月19日 17時) (レス) @page36 id: e5f0832439 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - 続きが気になりすぎて夜しか眠れません(快眠)いつでも待ってます!これからも楽しみにしてます!無理せず出来る時に更新してください\(^o^)/ (2021年9月14日 21時) (レス) id: 03a4457c27 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨 - 連載初期から読んでて久しぶりに一気見しました…!何回も貴方様の作品に助けられました…!!また戻ってきてくれたら嬉しいです…、応援しています! (2021年8月18日 8時) (レス) id: fcafa2f1ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カナタ | 作成日時:2019年10月16日 23時