【ワンピース】ドS元中将は自由人【逆ハー】part9

146.歯車は狂わない ページ17

どんなに関わろうとも

変えようと思わなければ変わらない過去がある






1年もたち、未だ砂時計は砂を少し残して落ち続けていた

逆を言えば、おそらく後1年以内には未来に戻るのだろう

ランカとカイトはそれを何となく感じていた

だからこそ、自分達が居なくとも強く3人で生きていけるように育てていたのだ


ロ「ランカー！」

『ん？どうした、ロシィ』

ロ「これ、カイトと森の中で特訓してたら見つけた！」

そう言って、走り寄ってくるロシナンテ

しかし、手前で派手に転けてしまう


ロ「あっ！？」

コロコロ…転がってくるのは、大きなリンゴ

ランカは苦笑しながらそれを拾い上げる

ランカの傍にいたドフラミンゴは笑いながらそれを手伝う

ド「フッフッフ！相変わらずドジだな、ロシナンテ！」

ロ「あ、兄上！兄上の分もあるよ！」

ド「！…フッフッフ」

有難う、は言わなくとも
どこか嬉しそうにリンゴを受け取るドフラミンゴに

ランカは未来も良い方に進んでいるのでは…と思っていた

「ロシィ君ー！速くなったねぇ〜」

少し後からついてきていたカイト

彼の手には夕食に使うであろう山菜が抱えられていた

『お、これ５つ取ってきたんだな。じゃあ家で待つお父さんにも渡してくるか？』

ロ「うん！皆で行こう！」

ド「よーし、ロシナンテ！家まで競争だ！」

ロ「負けないよ！！」


走り出す2人を微笑ましく見つめるカイト

ランカは、ふと街の方を見やる

『………？』

「ランカさん？」

『…いや、何でもねぇよ。俺らも戻るか。カイト』

「はい！今日は山菜を使ったシチューにしましょうか！」

『そりゃあ良い。ロシィが取ってきてくれたリンゴはデザートにでもするか』

そう言って、家に辿り着いたランカ

扉を開けて、目に飛び込んだのは


へたりと座り込むロシナンテと

ただ奥を呆然と見つめるドフラミンゴ


「あれ？…2人ともどうしたの？」

ランカの後ろにいたカイトは首を傾げる


ランカは嫌な予感がして扉を大きく開くと

2人が見つめる先の部屋へと扉を開いた



扉の先に居たのは


頭を鉛玉の銃で打ち抜き、自身の手には拳銃が

そうして息を絶やしていた ホーミング聖だった


彼は、なんてことのない

明るい昼下がりに

静かに自分で命を絶ったのだ

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