その2 ページ6
人混みを掻き分け、前までくるランカ
正に今、松田が観覧車へ乗ろうとしている姿が見えた
『ーっ!』
名前を呼ぼうとするより先に
松田は観覧車の中へと入ってしまい
ランカは少しだけ辺りを見渡すと
その場をサッと離れてゆくのだった
観覧車内で、爆弾を解体する松田
爆弾を解体しながら思うのは
大切な親友と、心に居座る美しい女
そういえば、最近全然会えてなかった
松「…これ解体したら、飯でも誘うか」
そんな未来を描いていた松田に
現実は残酷にも襲いかかる
爆弾を処理中
萩原から連絡が入る
松「んだよ、萩原。今爆弾解体してんだよ」
萩「"んだよ、じゃねぇよ!連絡なくてどんだけ心配したと!"」
松「心配すんなよ、もう終わる…?」
萩「"ったく…松田?"」
松「…"勇敢なる警察官よ、君の勇気を讃えて褒美を与えよう。もう1つのもっと大きな花火のありかのヒントを表示するのは爆発3秒前"…」
萩「"…松田…?…おい、松田!!"」
松「…悪い、萩原…今度3人で飯行くって約束…守れそうもねぇや」
萩原は、ヒュッと息を呑むと
声を荒らげる
萩「"ーっふざけんな!!待てよ松田!諦めんな!俺らが今全力で探してんだ!俺も死んでねぇんだからお前も死ぬな!!"」
松「…ランカにも、謝っといてくれや」
萩「"ーっ松"」
プツッ、電話を切る松田
萩原へヒントのメールを送る準備をすると
もう1人へ送るメールを作成する
煙草を咥えながら、文章を打ち込む
松「………ランカ……」
そう、ランカ宛の文章
内容は短く、簡潔にたった一言
松「アンタのこと、好きだったぜ」
いつの間にか、そんな女々しいメールを残そうと考える程には彼女に惹かれていた
いつから、なんて今更だ
ベタベタ擦り寄る訳でもない
見下すわけでも、ゴマをするわけでもない
何時だって対等で、それでいてどこか甘やかしてくれる彼女に
いつの間にか勇気を貰えていたのだ
松「…ランカと、クリスマス過ごしたかったな…」
そう呟き、煙草の煙を吸い込んだその時
外から観覧車の扉が開いたー
『そいつは光栄だな、俺もそう考えていたよ』
カツン…独特の靴音を響かせて乗り込んできたのは
松田の想い人、ランカだったー
ー後半へ続くー
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翡翠(プロフ) - 楽しみにしてます。更新再開嬉しいです。頑張ってください (2020年5月23日 8時) (レス) id: 3260124100 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 最近,どの作品も更新されてなくて心配しました。テニプリの作品も更新頑張ってください^ - ^ (2020年5月23日 1時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - ニコさん» 夜も眠れない状態までお待たせしてすみません!また週一ですが更新安定はするかと…!これからも寝る合間に読む程度にお楽しみ下さい…! (2020年3月27日 23時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 続きが気になって夜も寝られません (2020年3月23日 13時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 面白かったです。更新がんばってください (2020年3月17日 20時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カナタ | 作成日時:2019年6月10日 23時