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45.偶然の休日 ページ45

あくる日の朝

スコッチこと諸伏景光は組織に入ってから久しぶりの完全な休日に早くに目を覚ましてしまう


極秘任務の為、会いに行く友人も居らず
かと言って部屋に篭っていると気が滅入ってしまう気がしたスコッチは

帽子を目深に被るとラフな服装に着替え
ブラブラと街を探索する事にするのだった



午前10時半
どこの店も開き始め、騒つく商店街
スコッチは何を買う訳でもなくブラブラと探索する

普段任務ばかりだったが
自分が潜伏している街は思ったより色々あったようだ

楽しそうに話す家族
笑い合う若いカップル
お店を見回してはしゃぐ子供達


自分が何を守りたいのか、何を守っているのか

スコッチはそんな風景を見てはいつも思い直していた


しかし、その分より孤独感は増すだけで
さっさと必要なものを買って帰ろうかと目線を変えたその時ー




ふわり

優しい風が自分の近くを通った

そして、見知った横顔を捉えてしまったのなら

気がつけば、思わず声に出していた


ス「ーアレク…っ!?」



スーツ姿で、何処へ行こうとしていたアレクことランカは

その声にピタリと止まる


『………来い』


少しだけ、呆れたように溜息を吐くと
手招きをしてそういい、先へ歩くアレク

スコッチはその姿を見て慌てて追いかけて行くのだった




『馬鹿なのか?お前は』


どこかの公園に辿り着いた2人
アレクはスコッチをベンチに座らせると
近くの自販機で買って来たのか珈琲を渡す

そして、隣に座りながら呟いた言葉がそれだった


ス「な…いや、軽率だったよ」

『普通、声をかけてこねぇだろ…流石甘ちゃん野郎だな』

クイ、珈琲を飲む姿さえも絵になるアレク
スコッチは珈琲には手をつけないまま項垂れる


そのいつもと違う姿に
アレクも首を傾げる

『…どうした?腹でも痛いのか?』

ス「…アレク…俺って…組織に向いてない…?」



それは、ある種のタブーだ
向いてないなら組織に不要として始末される恐れもある

しかし、それを聞いてしまうほどには
スコッチの精神は知らず知らずのうちにすり減ってしまっていたのかもしれない


スコッチの叫びを聞いたアレクは

少しだけ黙り込むと頷く

『ああ。アホほど向いてねぇ』

ス「ーっ…」


ヒュッと息を飲むスコッチ

アレクは珈琲を飲むと、スコッチの頭を軽く小突く

ス「って!?」

『ウダウダ悩んでいるからな、喝を入れてやった』

その2→←44.そっくりな兄妹?



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設定タグ:名探偵コナン , 最強夢主 , 逆ハー   
作品ジャンル:アニメ
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翡翠(プロフ) - 楽しみにしてます。更新再開嬉しいです。頑張ってください (2020年5月23日 8時) (レス) id: 3260124100 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 最近,どの作品も更新されてなくて心配しました。テニプリの作品も更新頑張ってください^ - ^ (2020年5月23日 1時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - ニコさん» 夜も眠れない状態までお待たせしてすみません!また週一ですが更新安定はするかと…!これからも寝る合間に読む程度にお楽しみ下さい…! (2020年3月27日 23時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 続きが気になって夜も寝られません (2020年3月23日 13時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 面白かったです。更新がんばってください (2020年3月17日 20時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カナタ | 作成日時:2019年6月10日 23時

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