41.人は思うより周りを見ない ページ40
カツン、独特な靴音が軽く響く
『ー失礼、口出しする立場では無いとは分かっているのだが…嘘をつくのは性に合わなくてね。少々話をしてもよろしいかしら?』
にこやかに笑うランカ
そこに不快感を覚える人間はそういない
高木刑事もそうだったのか、少し顔を赤らめながら頷く
高「は、はいっ!何かお気づきになりましたか?」
ランカは、ちらりと山田さんを見やる
『…山田さん。貴女は私たちが入ってくるよりも早くこのお店に来ていましたね?』
山「え?…えぇ」
『貴女は覚えていないかもしれないけれど…私は、貴女のこと結構印象的だったんです。何故か分かりますか?』
山「へ…?」
真っ直ぐと山田 美波を見つめるランカ
その姿は何処までも凛と美しい立ち姿だった
『だって、何か怒ったような言い方で話す女性と、どこ吹く風な顔をする男性が座ってらしたから…初対面で言い争うなんて、相当相性が悪かったんですか?』
山「ーっ」
ヒュッと、山田が息を飲む音をランカとカイトだけが聞き取る
高木刑事は首を傾げながら山田美波を見やる
高「アレ?貴女、彼とは初対面だと…」
山「え…あ、そうですよ?言い争ってなんかいません…ただ、あの人が少し素っ気なかったので…私も、強く言ってしまった部分はあったかもしれませんけれど…」
高木刑事に聞かれ、俯きながら答える山田美波
ランカはふむ、と自身の右頬に手を添える
『…カイト、あちらの店員さんを呼んできてくれるかな?』
「へ?…あ、分かりました…!」
いきなり名指しされたカイトは一瞬驚くが
慣れたように指名された店員さんの元へと
ランカは再び山田美波に目線を合わせる
『…良いでしょう、しらばっくれるのなら此方にも考えは有ります。ただでさえこんな茶番に巻き込まれたんだ…落とし前はつけてもらう』
山「ー?」
少しして、連れてこられたのは
このお店の店員の女性だった
『さて…刑事さんも話す事はしっかりメモなり取ってくださいよ?』
高「はっ、はいっ!」
高木刑事に確認すると
ランカは女性店員に目線を向けたのだった
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翡翠(プロフ) - 楽しみにしてます。更新再開嬉しいです。頑張ってください (2020年5月23日 8時) (レス) id: 3260124100 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 最近,どの作品も更新されてなくて心配しました。テニプリの作品も更新頑張ってください^ - ^ (2020年5月23日 1時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - ニコさん» 夜も眠れない状態までお待たせしてすみません!また週一ですが更新安定はするかと…!これからも寝る合間に読む程度にお楽しみ下さい…! (2020年3月27日 23時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 続きが気になって夜も寝られません (2020年3月23日 13時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 面白かったです。更新がんばってください (2020年3月17日 20時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カナタ | 作成日時:2019年6月10日 23時