その2 ページ25
ロ「はっはっは!…いつから気づいておった?」
『最初からだよ。アンタが声をかけてきた時点で盲目じゃねぇとは思っていた』
ロ「ほう…何故かな?」
『あんた、俺に話しかけてきた時こう言ってたよな?』
ーロ「お前さんが勝った事しか分からんのじゃ」ー
『あんたは1回戦の場所から離れていた。盲目なら俺の声を聞いて勝者とまで判別するのは難しい。名前もまだ聞いてない。仮に聞いていたとしてもあの場に男は4人。誰がアレクなんて、見ていた奴しか分からねぇ。なのにあんたは"俺が勝った"と断言した。その時点で怪しんではいたさ』
話しながら、自分の席に戻るアレク
ロフは愉快そうに笑う
ロ「随分な観察眼じゃ。あんたの言う通り、ワシは盲目じゃない。じゃが、イカサマには使えんのじゃないか?」
足を組みながら、ロフの問いかけに首を横に振るアレク
『いいや、あんたは盲目だと偽るお陰で2人の共犯者を使う事ができる』
そして、青ざめているディーラーと青年を見つめるアレク
『種明かしはこうだ。あんたは自分を盲目だと思い込ませ、サポートが居るからと勝負を始める。だが実際あんたは場のコインが全て見えているから、青年のサポートなんて必要ねぇ。じゃああんたは何を青年に耳打ちしてたか?』
ロフは、黙ってアレクの言葉の続きを催促する
アレクは、潰したイヤリングを見せつける
『ディーラーに落とさせる、次の数字の指定だ。このイヤリングは青年がさっき投げ捨てていたイヤホンと繋がっている。最初の1回目はディーラー側に得をさせる。2回目の数字を1回目の指示の時に指定する。そして俺が先に置いた時は勝てる場所に置けばそれで良い。数字は好きに動かせるんだからな?』
ディーラーは、唇を噛み締めて黙り込む
『ある程度の実力のあるディーラーなら、ボールの投げ方で好きな場所にボールを落とせると聞いた事がある…あんたもそれなんだろ』
「………」
『これで、必ず勝てるアメリカンルーレットは完成だ。後はその場にノコノコ現れる獲物を待つだけ…幾らで買った知らんが、この場のディーラーを囲い込むなんざ中々やるじゃねぇか』
ロフは、軽い拍手を送る
ロ「お見事だよ、アレク君。しかし肝心のイカサマの証拠は君が壊してしまったね?」
『良いんだよ。俺は絶対勝てる勝負には興味ねぇからイカサマを暴いただけで、あんたらに勝負を降りて欲しいわけじゃねぇ』
イヤリングを放り投げるアレク
ロフはそこで眉をひそめる
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翡翠(プロフ) - 楽しみにしてます。更新再開嬉しいです。頑張ってください (2020年5月23日 8時) (レス) id: 3260124100 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 最近,どの作品も更新されてなくて心配しました。テニプリの作品も更新頑張ってください^ - ^ (2020年5月23日 1時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - ニコさん» 夜も眠れない状態までお待たせしてすみません!また週一ですが更新安定はするかと…!これからも寝る合間に読む程度にお楽しみ下さい…! (2020年3月27日 23時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 続きが気になって夜も寝られません (2020年3月23日 13時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - 面白かったです。更新がんばってください (2020年3月17日 20時) (レス) id: 40dba85962 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カナタ | 作成日時:2019年6月10日 23時