【名探偵コナン】ドS資産家は暴かれない【逆ハー】

その2 ページ28

ジ「あまり舐めた口聞くんじゃねぇ。俺はお前を信用してねぇし疑わしいなら罰する。覚えておけ」

その言葉に、ランカは目を丸くする


『…疑わしきは罰せよ…』


ジ「そうだ。なんならここで脳みそぶちまけさせても良いんだぜ…？」

トリガーに少し力が入る

ランカはそれを見つめると、自身から銃口へと近づいた


ジ「っ！？」

『打ってみろよ』

ジ「…死にたがりか？そんな無能は組織には要らねぇ」

『そんなわけねぇだろ。お前の銃じゃ俺は死なねぇって事だよ』

ジ「…これが玩具にでも見えるか？」

『お前が扱うなら、玩具同然かもな？』


ナイルブルーの瞳が、ジンを真っ直ぐ射抜く

そしてジンは引き金を引いたー



パンっ！！



軽い音が響いたと同時に

ランカは一瞬後ろに下がったが、ケロリとした顔でジンを見抜く


ジ「ーっ！？…なぜた…今、確かに…！！」

『いくらでも理由付けしてろ。盲目的な脳みそじゃ、100年かけても理解出来ねぇだろうがな』

ランカは握っていた左手を下に向けて開く


カランカラーン…

潰れた薬莢が地面に転がり落ちる

その事実にジンは遂に息を飲んでしまう

要は済んだと言いたげに
ランカは立ち上がると出口へと向かう


『じゃあな、幹部諸君。次会うときは任務で会おうじゃねぇか』


そして、来た時と同じく

独特の靴音を響かせながら

迷うこと無く美しく立ち去っていくのだったー




ジ「っくそ！…なんだあの男は…！」

ウ「あ、兄貴…」

キ「あたしは嫌いじゃないよ」

コ「…どうでも…いい…」

ジ「てめぇも、黙りこくってるなんて珍しいじゃねぇか」

ジンの問いかけに
ベルモットは声を震わしながら言葉を零す


ベ「…彼は、ダメよ…目が合ったあの時…確信したのよ。アレは…逆らわない方が良い」

ベルモットの返しに
くだらないと言いたげに鼻を鳴らすジン

それぞれの幹部メンバーも解散するのだった





『カイト。サカズキみたいな奴がいた』

「…へ、はぁ！？」

帰宅した次の日

帰ってきたカイトに組織の挨拶で何があったか話をしていた

『「疑わしきは罰せよ」…サカズキに似てねぇか？』

「考え方は同じでも、見た目も性格も違うでしょうが！｣

『まぁ、お陰で退屈しないで済みそうだ』

ランカが明日からの楽しみを期待しつつ

懐かしいと感じてしまう思い出に目を細めるのだった


NEXT コナンズ ヒーント！

"赤に染まらぬハンカチ"

『次回はあいつと任務！』

「僕の胃はキリキリ…！」

10.赤いハンカチと染まらぬもの→←9.挨拶は大切

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