その2 ページ20
ヒロキは顔を赤くしながら
思わず周りを見渡すが、誰もおらず
女性は迷うことなく、あの靴音を鳴らしながら真っ直ぐ自分に近づいてくる
そして、目の前で止まると
座る自分と同じ目線になるようにしゃがまれる
『こんばんわ、退屈そうだね？』
声すらも美しいのか、なんて現実逃避しつつ
ヒロキは何とか答えを返そうと声を出す
ヒ「…こんばんわ、僕は参加させられただけですから」
『ふぅん…じゃあ、良ければ今日のパートナーに君を指名しても良いかな？…ヒロキ・サワダ。』
ヒ「ーっ！？…僕の事、ご存知なんですか？」
『勿論。私も駆け出しの資産家でね。今日はある目的の為にこのパーティーに参加したんだ』
隣、座るね。と言いながら
音もなく静かに座る女性
ヒ「資産家…」
『私の名は、ランカ・A…ランカと呼んでくれて構わないよ』
ヒ「ランカさん。僕もヒロキで構いません」
『ヒロキ君か、宜しく』
飲み物を渡され、受け取ると
ヒロキの目を真っ直ぐ見つめるランカ
『実は、私はとある理由で資金集めをしていてね。それで資産家なんて名がついただけさ…しかし、最近自宅で学ぶだけでは出来ないことが増えてしまったものがある…それが、パソコンだ』
ヒ「！…つまり、エンジニアが多く集まるこのパーティーで、協力者を探そうと？」
『話が早くて助かる。しかし、協力者とは少しだけ違うな。私が欲しいのは私に技術的な事を教えてくれる先生なんだよ』
コクリ、渡された飲み物を少し飲むランカ
一つ一つの動作が洗礼されたその姿に
ヒロキは何か映画を見ているような気分に陥りそうになる
『それで、若くして天才と呼ばれる君に頼みに来たのさ』
ヒ「…僕？もっと他にも良い先輩達が大勢いますよ？」
ランカは他とのパイプを繋げようとするエンジニアの年老いた者達を見つめ、鼻で笑う
『あんな、利益しか見えていない爺達に用はないよ。数多い中から、君を見つけた時。私は君しか居ないと確信した』
二人とも座っているので、顔が近くになる
そのナイルブルーの瞳は
まるで自分の中まで入り込んで来るような錯覚にすら陥りそうだった
『私には、君が必要なんだ。私に教えてくれないか…ヒロキ』
大人が、しかも
こんなに美しい人が自分に頭を下げた
そして、気が付けば
ヒロキは大きく頷いていたのであったー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 751人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
の〜さん（旧もこ）(プロフ) - 私名探偵コナンのキャラほぼ全員推しなのと逆ハー大好物なので嬉しいです！出来たら全員(新一、平次、快斗、警察組、赤井、黒の組織達にも)に恋愛的に愛されたいです。無理ならすみません。更新頑張ってください！誰も氏なないでほしいです。更新まってます！ (4月24日 18時) (
レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - いよいよ大詰めですね！これからも楽しみにしてます！ (2020年5月25日 0時) (レス) id: 03a4457c27 (このIDを非表示/違反報告)
千帖 - 好きです(( 好みドストライクです。今までの作品も読みました！ドS様最高！カナタ様も最高！無理をせずに頑張って下さい。ずっと応援しています。 (2019年6月15日 20時) (レス) id: ded44c7654 (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - 雪さん» コメントありがとうございます！何とか色々更新していますのでこれからもどうぞ宜しくお願いします！そのコメントが作者更新の励みになっております！ (2019年5月24日 23時) (レス) id: fbcd1047f0 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 今までの種類全部はまって来ました!!ちょうどコナンにはまった時にこれを見つけてすごい喜びました!!面白い!!これからも更新頑張って下さい!! (2019年5月24日 15時) (レス) id: bf5185d467 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：カナタ
| 作成日時：2019年5月1日 23時
