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その2 ページ48

『私は、彼らの催眠を解くには貴女からの彼らの否定が無いと不可能だと分かったの。貴女の声に、言葉に彼らは反応していたし、貴女はどんな状況でも毎日何かしら話そうとしていたから』

寺「ーっ」

『だから、校内放送の届きやすいコートでの練習にしてもらって、貴女の本音を聞き出した…勝手に話してくれたから助かったけど』

寺「〜っアンタ!よくもっ…!」



『勘違いしてない?』


寺「ーヒッ」



冷たい目で寺神姫を見る雫


『私は、貴女の言葉を彼らに届けただけ。貴女が心から彼らを思っていたのなら、ぽっと出た私の言葉なんて聞きやしなかったでしょう。この結果は貴女の欲と怠惰が招いた結果よ』


寺「なんで…私は、神に愛されて…!」


『神に愛される程、恐ろしいことは無いよ…無条件になにかを奪われてるだけなんだから』

寺「は…」


雫の言葉を聞き返す前に、跡部は寺神姫に声をかける


跡「寺神 姫。今日付けでマネージャーを辞めてもらう…ここまでの事をしたんだ。転校も視野に入れてもらう」


寺神姫は、その言葉に諦めたのか
目を鋭くさせてレギュラー陣を睨む


寺「…あっそ、良いわ。ここでこれ以上醜態を晒すつもりはないし。出て行くわ…ねぇ、A 雫」


雫に目線を向ける寺神姫

雫は黙ってそれを受け止める



寺「私が神に奪われたというなら…アンタはなにを奪われたっていうの?」


『……きっと、貴女が欲しかったものよ』


その言葉を聞いた寺神姫は、ニヤリと笑うと

あっさりと部屋から出て行くのだった




『………ふぅ』


慣れない事をしたせいか、ふらつく雫

それを近くにいた真田が受け止める

真「大丈夫か?雫」

『有難う、弦一郎君…さてと』


雫は、氷帝レギュラー陣に目を向ける

それぞれ顔を青くするメンバーにまだまだやる事尽くしだとため息を吐くと

目の前に日吉が立つ



日「…雫さん」

『ん?』


日「っ有難う…ございます…!!」


『…ふふ、うん。どういたしまして』


こうして、呆気なく、事件は幕切れとなったのだー






寺「ひっ…なんで…なんでよ!!」


森の中を彷徨う寺神姫

彼女は自身の指先を見て悲鳴をあげる


寺「私は、愛されたいだけ…なんで!消えなきゃ…」


その言葉を最後に
寺神姫は誰に看取られるわけでもなく

光となってその場所から消えてしまうのだったー

37.誰もが忘れたとしても→←36.呆気ない幕切れ



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作品ジャンル:アニメ
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じゃこ(プロフ) - なんで!!なんで!!こんな面白いんですか!!好きすぎます!!! (2019年12月15日 18時) (レス) id: beb0494169 (このIDを非表示/違反報告)
神羅課長(プロフ) - 最高ォォォォ!!!!ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!! (2019年12月14日 18時) (レス) id: 700bfcfee7 (このIDを非表示/違反報告)
歌音 - 更新頑張ってください!! (2019年11月19日 11時) (レス) id: 60755d8909 (このIDを非表示/違反報告)
周助愛し隊団長 - 更新ぷりーぶです!!面白い!! (2019年11月2日 21時) (レス) id: 6cd51c2a27 (このIDを非表示/違反報告)
天元の赤百合 - とっっても面白いので早く続きが読みたいです! (2019年10月23日 2時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カナタ | 作成日時:2019年2月12日 22時

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