【銀魂】ドS黒死蝶と銀色の魂【逆ハー】part5

第六十一訓 闇夜の虫は光に集う ページ18

岡田以蔵

盲目となった男には、魂の色が見えていた

死に際に見えるその光に集い、人斬りをしていたその男は

ひどく暴力的で、悲しい色で、

何かを切望するその光に惹き寄せられた


他のものも、光に集まる蛾だと思っていた


だが、たった２つ

自身で光を背負う者にまた出会った


1人は、抜き身の刀のような銀色の光


もう1人は、どんな闇とも混じらぬような
美しい漆黒の光


岡田以蔵は、その光をどうも好きになれなかった







銀時が、鉄子に用意された刀を握り
岡田以蔵と斬り合う

それを、外に出て高杉と見つめるランカ

そこへ漸く桂が追いついた


桂「ランカ！」

『…無事だったか、小太郎』

少しだけ安心したように笑うランカ

高杉は、ランカの隣に腰掛けながら上を見る

そこには岡田以蔵が持つ紅桜とやりあう銀時の姿があった

最早、岡田以蔵の意思で動くだけの体では無く

紅桜によって動かされる体をランカはただ見つめる


高「俺は、一本の道しか見えちゃいねぇよ。そこに仲間が転がろうが…誰が倒れようが構いやしねぇ」

ちらり、と横目でランカを見やる


高「…俺の唯一は、もう俺の隣にいるだろうしな」

桂「！……お前…」


2人が話すのを置いておき
ランカは真っ直ぐ銀時を見つめる

紅桜と戦ううちに、戦場にいた白夜叉のような強さを感じ

知らず知らずに、唇を舌で少し舐めるランカ



その顔にあったのは、光悦とした表情だ




『…あぁ、銀時…やっぱり、お前は俺の場所に相応しい』



それとほぼ同時に、銀時が紅桜と岡田以蔵の腕に刀を突き立てるのだった






岡「(消えねぇ…何度消そうとしても…目障りな光が…消えねぇ…！)」


それと同時に、可笑しい動きを見せた岡田以蔵

ランカはその異変に気がつく


『ーダメだ、銀時！！』

銀「ーっランカ！？」


名前を呼ばれ、そちらを見た瞬間に

岡田以蔵の体が紅桜に完全に侵食されー




ランカと銀時を飲み込んでしまったのだった





船の下では、新八と神楽が戦っていたが

突如天井から落ちてきた何かに反応して
そちらを見やる



機械じたての触手に飲み込まれそうな
血濡れの銀時と、ランカがそこにいたのだ


新「銀さん！？」

神「ランカ姉！？」


落ちてきたのが、岡田以蔵だと知ると
戦っていたまた子と武内も驚く

何故なら、最早岡田以蔵は
人の形から遠く離れた姿に変貌しつつあったからだ

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