その2 ページ15
少し歩くと、道場のような部屋が騒がしいのに気がつく
中へ入ると同時に、岡田がこちらに顔を向ける
岡「おや…やけに綺麗な光があると思ったら、やっぱりアンタだったかい」
その言葉に振り向く男女
女性の方は、ランカは見覚えがあった
『お前…』
来「あ、貴女は…どうして此処に!?」
武「…逸材中の逸材…!あと10年早く出会いたかった…!!!」
ランカは3人に歩み寄ると、手のひらを見せる
『今は暴れる気はねぇ。そこの男とちょいと話がしたくてなぁ…』
そう言われ、ほぅ…と体ごとランカに向き直る岡田
岡「嬉しいねぇ…俺に興味があるのかぃ?」
『そうさな…そんな重いもん持ってでも刀振りたい理由には興味がある』
目の前に座るランカ
岡田は左手に持つ刀を見るように首をかしげる
岡「はて…俺は新しい時代を作り上げたいのさ。あの人と共にねぇ。その為にこの体が刀と一体になろうが構やしない。重さなんて感じてもないさ」
ランカは、じっと紅桜を見つめる
蠢くような生きた刀に、目を細め口を噛む
『…願わくば、俺はお前が刀を握ってた頃に出会いたかったぜ』
岡「おかしな事を言うねぇ?今も握ってるさ」
『…それは刀じゃねぇ。生き物だ…いつか刀に食い殺されちまうぞ』
岡「…眩しいねぇ、眩しすぎる。万が一、アンタに先に出会ってたら…俺はどうなっていたのやら…」
それきり、下を向いて黙り込む岡田に
ランカも立ち上がる
『…お前を、失うなよ。岡田似蔵』
そう言って立ち去るランカを
岡田は肌で感じるのだったー
高「ランカ」
『…やっぱり、お前だったか。晋助』
ランカが部屋に戻ると、高杉が待ち構えていた
ランカはそのまま高杉の前に立つ
『次は何を企んでいる?』
高「俺の側にいたら、特等席で見れる」
『…晋助、あいつは…俺を諦めねぇぞ』
その言葉に、煙管の手を止める高杉
しかし、口元は歪むように笑っていた
高「知ってる…だから、舞台を用意してやったのさ…白い獣が真っ赤に染まったら…さぞ見応えあるんだろうなぁ」
そう言って、ランカを見上げる高杉
座る高杉を見下げるランカは、フッと目をそらす
『…晋助、俺は行くぞ』
高「そう急ぐな。役者はここで揃う」
そして、ランカの右手首を見つめる
高「…それに、それのせいで無闇に動けねぇだろ?ランカ」
そこには、細身のブレスレットが
ランカはそれを見て、少しだけ寂しそうに溜息を零したのだった
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蒼月 - うん、好き(真顔) いろんな原作沿いの作品読んでるけどこの作品が一番好きです!と言うか、作者様の書く夢主ちゃんイケメンすぎる…!長くなりましたが、無理のない範囲で更新頑張って下さい!応援してます! (2019年11月2日 19時) (レス) id: 7a59223088 (このIDを非表示/違反報告)
ハム - やっぱり銀魂の夢主が一番好きです! (2019年10月26日 22時) (レス) id: efb4a37c89 (このIDを非表示/違反報告)
あいか(プロフ) - アニメ揃いだと主人公が付け足しのような異質になってしまう難しさがあるのに、この作品は主人公がちゃんと溶けこんでて皆と生きてる!って感じですごく好きです!まだ見ぬキャラ達とこれからどうからんでいくか楽しみにしています!お体に気をつけて書いて下さい! (2019年10月21日 15時) (レス) id: 9db86c2f04 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - いよいよ大詰めですね!これからも楽しみにしてます! (2019年10月7日 15時) (レス) id: 03a4457c27 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - 紅桜編来たああああ!!ありがとうございます!! (2019年8月30日 8時) (レス) id: 03a4457c27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カナタ | 作成日時:2019年5月31日 23時