サヨナラ初恋

10.早く告白しなよ ページ10

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早く告白しなよ、だなんて思っても無いことを


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なんて照に言った事があった。

「言えねぇの。そんな簡単じゃねぇんだよ。」
「……あっそ」
「今までとは違ぇんだよ。」


言わなきゃよかった。思っても無いことなんて。
そう後悔したって手遅れだ。聞いてしまったのだから。照の気持ち。
他の子を好きだなんて分かっていたじゃん。
ホントに私は馬鹿なんだ。大馬鹿者。悔しい。……そんな風に思ってもらえるのが。

…羨ましい。






「なぁどっちがいい？」
「右」
「お前、テキトーだろ。」

私は読んでる漫画から顔を上げて

「じゃあ左。」

「それがテキトーっつーんだよ！」
「アハハ！バレた！！」

いつもみたいに照の部屋で何度読んだか分からない少年漫画をペラペラと捲っていたら
照がクローゼットを開けて自分の体に当ててあーでもないこーでもないしていた。

「私は！いつもの照の格好がいい。」

漫画を棚に戻して言う。




「それじゃダメなんだわ。」
「勝手にしろー。なら聞くなー。」

私の気持ちなんて知らないモンね。あの子の為に時間を割いてあの子事を考えて。
でも、照はそれを私に相談してくる。
少しでも私が関わってるだなんてあの子は考えてる？小さな優越感と独占欲。

照のことを好きになってどんどん私は照の好きな子からかけ離れていく。


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