サヨナラ初恋

7.もう失恋だった ページ7

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自覚した時にはもう、失恋だった。


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自分の馬鹿さ加減に本当に悲しくなった。
あぁ、私も少女漫画の主人公みたいに幼なじみの事が好きになってたんだって何処か他人事。

だって、自覚した時にはもう失恋なんだから。

照は私じゃない女の子を見ている。それは交わることの無い事実。

相関図で言えば私は枠の外。矢印がお互いを向くことがないんだ。
でも、自覚したからこそこの気持ちは言えるハズないと思ったし。




言ってしまったら、幼なじみ、さえも無くなってしまいそうで。

だから私は自分の恋心よりも幼なじみをとった。押し殺した。
何も知らない能天気な幼なじみ。女らしさなんてなくてガサツで口が悪くて今までと同じ男友達みたいな、幼なじみ。






「はぁーーー」

何度目か分からない溜め息が出た。気が付けば高校2年生。照に好きな人が出来たと言われあれからまた寒い時期がやってきそうだった。

机に突っ伏して手を伸ばして前の席に座る友達のアイの背中を刺した。

「いて！もーアンタまた？」
「また？ってやめてよ」
「だって、またじゃん。てかいつもじゃん」

突っ伏していた顔の向きを変えて窓際に向ければ照、と女の子が楽しそうに笑っていた。



羨ましい。羨ましい。そんな気持ちが心を支配するけれどそれを口にする事は出来ないから見なかったフリをしてまた小さく溜め息を吐いた。


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