Tell me that you love me.【kgm】 (ページ29)

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少しショッキングな表現あります。苦手な方いたらすみません。

　
事務所からタクシーで帰宅した。実はあれからポストを見るのも怖くて、ここ１週間ちゃんと確認できていない。あの茶色の封筒が何通か新たに入っているのは、気づいてるんだけど・・・

(でも警察の人に相談したし、ちゃんと確認して報告した方が、いいよね・・・)

ポストに入っていた複数の茶色い封筒を手に自宅に戻った。

封筒の中身は「好き」「また話したい」とか「今日は出かけないの？」とかわたし自身に触れる内容ばかりだった。加賀美さんのことは書かれてなくて、少しだけ安心した。

『あれ、この封筒なんか厚みがある...』

残り３通の手紙は今までと比べて少しだけ厚みがあった

『写真...？』

開けてみると、写真が数枚入っていた。
１つの封筒に対して１０枚ほどの写真。わたしが写っているものばかり。服装的に春ごろのものもあった。半年近く前からずっと・・・？そう思うとぞわっと寒気がした。もう１通も似たような写真ばかりだった。どれも自宅の近く。

最後の１通を開けて、写真を確認する。

『...ッ』

わたしと男性のツーショットばかりで、どれも顔が黒く塗りつぶされてる。服装を見ればわかる、これはたぶん加賀美さんと一緒にいた時に撮られた写真だ。それ以外にスタッフさんと並んでる写真もある。

(え、ど、どうしよう)

♫♬・・・

『わ、びっくりした...か、加賀美さん...？』

加賀美さんから通話が掛かってきた。少しだけ出るのを戸惑った。
写真を見て動揺してるのがバレないように一度深呼吸して通話をタップする。

『はい、峯邑です』

「あ、峯邑さん、すみません。いきなり」

『いえ、びっくりしました。・・・何かご用意ですか？』

「あ〜、その、不破さんから峯邑さんのこと聞きまして」

『湊くんから？』

「はい。...峯邑さんがあまり元気がなかった、と聞いて
　少し、気になってしまって、、」

『そんなことで...ありがとうございます、嬉しいです』

「ちゃんと眠れてます？ご飯は食べてますか？」

『ふふ、お兄ちゃんみたいなこと言いますね』

加賀美さんの優しい声が眠れていない身体にじんわり沁みる。
あの手紙が怖くないって言ったら嘘になる。全部言ってしまいたいけど、迷惑は掛けたくなくて。自分が急に弱く感じて、涙が出てきた。

「峯邑さん？もしかして、泣いてませんか？」
　