スパイディと。 ページ3
＊
そして現在に至る。
Aは３人のうち最もしっかり者ーーーといっても、あくまでボブやスチュアートと比べてしっかり者ーーーケビンと、今後の作戦を立てていた。
議題はニューヨークにきて初めてボコボコにするヒーローは一体どいつにするのか。なにせ、犯罪マーケットのニューヨーク。悪党に比例するかのように、ヒーローもよりどりみどりだ。
しかし、意外にもあっさりと、Aは結論から入った。
「最初のターゲットだけど、ケビン。実はもう決めてるの」
「？」
「なうなヤングに大人気！……な、この蜘蛛男さんをフルボッコにしたら、私の悪名もあっという間に広まるよねぇ…」
「〜〜〜！」
ケビンとAの視線の先には小型の中古テレビ。
ニュース番組に映る、摩天楼を糸を伝い飛び回るヒーローを目にして、二人はくすくすと忍笑いを漏らすのだった。
＊
そしてーーーーー
Aの作戦決行日。
彼らは街中のある大銀行のロビーにて、威勢良く名乗りを上げた。
「わたしは怪盗グルーの一番弟子、怪盗A！あと愉快なミニオンズ！そういうわけでこの蜘蛛男！わたしと勝負なさい！」
「……は……？」
名乗られた蜘蛛男ーーーー
スパイダーマンは、首を傾げる。
警察の無線を盗聴して現場へ飛び、現行犯の銀行強盗集団を半分ほど気絶させたところで、見も知らぬオーバーオールに口元を布で隠した少女と、3匹の黄色い生命体が、戦いの最中に宣戦布告してきたのだ。
予想外、しかも味方かも敵かもわからぬ若い女の子(声から察するに)に、かろうじて意識の残っている強盗団でさえぽかんと口を開ける始末。
緊迫していたはずの犯罪現場に、しばし、間抜けな沈黙が続いた。
「ん……？A……？」
はっとしたように、スパイダーマンこと、ピーター・パーカーが呟いた。突然の少女の出現に思考回路が停止していたが、間違いなく、目の前にいる彼女は先日隣のアパートに越してきたAそのひとだ。
(なぜ彼女がこんなところに……)
本来ならマスクを外し、自分が知人であることを知らせたいが、公衆の面前であるためにそれも叶わない。戸惑っているスパイダーマンの隙をつこうとしたのかーーーそして、Aをただの彼のファンか目立ちたがりだと思ったのかーーー強盗団の一人が銃をかまえ、Aに突きつけた。
「動くな！！スパイダーマン！動いたらこのガキを撃つ！！」
「なっ…！」
「A〜〜〜！！」
再び空気が凍りついた。
＊
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時々雨(プロフ) - ミニオンの夢小説を読むことができて感激です！しかも大好きなスパイダーマンと一緒なんて幸せすぎます♡ (2022年1月28日 0時) (
レス) @page6 id: 6532c97378 (このIDを非表示/違反報告)
野辺大輔 - ボブデンちゃん (2018年1月21日 12時) (レス) id: 86d621a330 (このIDを非表示/違反報告)
野辺大輔 - デンちゃんはボブくんのコスプレをした (2018年1月20日 18時) (レス) id: 86d621a330 (このIDを非表示/違反報告)
野辺大輔 - モダンデンちゃんはミニオンズのボブくんみたいにかわいい (2017年11月25日 11時) (レス) id: 86d621a330 (このIDを非表示/違反報告)
ユニバーサル作品大好き！ - とっても面白いです！更新楽しみにしてます！ (2017年9月10日 23時) (レス) id: ba8acc5a3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こめ | 作者ホームページ：http://twitter.com/kome_tsuku
作成日時：2016年6月1日 21時
