大好きなのに ページ9
智「ごちそ、さま」
数口だけ食べて、箸を置く智。
ニノ「ん。ね、この絵どーしたの？智が描いたの？」
こくんと頷く。
ニノ「すっげぇ細かいね。こんなにうまいなら漫画とか描けばいいのに！」
漫画好きなニノは勝手にワクワクしていた。
智「ただの、気晴らし」
ﾌﾆｬﾘと笑う智。
ニノ「気晴らしでここまで描くなんて、やっぱりA型？」
ﾌﾌ、と笑うと、不思議そうな顔を向けてくる智。
智「なんで、わかったの？ニノは？」
ニノ「ぃやった、当たった！俺もA型だよ。ﾝﾌﾌ」
智「そっ、かぁ〜」
具合が良くなってきた智の嬉しそうなかわいい顔に嬉しくなる。
ニノ「今度俺にも描いてよ、サイン入りで。ﾝﾌﾌ」
智「じゃ、ふたりで、かこ？」
ニノ「うんいいよ、でも俺下手くそよ？」
楽しみが増えた。
翌日
ニノ「さーとしぃ」
暇になり、いつものように智の部屋へ行く。
智「ニノぉ」
ニノ「体調ど？行く？」
ﾌﾆｬﾘと笑ってベットを降りる智。
頼りない足元を支えようと、智の腰に手を伸ばすニノ。
ニノ「だいじょぶ？体調悪くなったりしたらすぐ言ってよ？」
智「ん、ありがと」
またﾌﾆｬﾘと笑う智。
ﾍﾟｯﾀﾗﾍﾟｯﾀﾗと並んで廊下を歩き、いつものベンチに座る２人。
ニノ「やっぱ外の景色はいいね〜」
智「ニノ」
ニノ「ん？」
智「おいらに、きぃつかってない・・・？」
ニノ「え？なんで？急にどしたの？」
智「ニノはそといけるでしょ・・・？
おいらにつきあわなくても、いんだよ・・・？」
少し寂しそうな顔をして、俯く智。
ニノ「ねぇ、俺が気を使って一緒にいると思ってたの？
そんなわけないでしょ。俺は俺の好きにしてるだけだよ。」
智「ほんと・・・？でも、おいらといて、たのしい・・・？」
ニノ「楽しいよ、楽しくなきゃ一緒にいないよ。」
智「ほんと・・・？」
ニノ「当たり前じゃない。智は？俺といて、楽しい？」
コクリと頷く智。
ニノ「じゃあ、一緒だね。」
ニコッと笑うと、智もﾌﾆｬﾘと笑う。
そんなこと考えてたの？バカだなぁ・・・
大好きなのに。
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作者名：天の子 | 作成日時：2019年7月14日 14時
