カッコいい地図 ページ11
智の部屋に入り、２人でベットに寝転ぶ。
ニノ「ね、俺の傷痕、見る？」
まるで何かの勲章であるかのように、自慢気にきいてみるニノ。
智「え？いいの？！」
上半身を起こし、ノッてくる智。
ソロソロと上着を捲ると
現れたのは何ヵ所も縫われている地図のような白い体。
智「さわったら、いたい？」
ニノ「ううん。触りたいの？サービスだよ、ﾝﾌﾌ。」
智の綺麗な指が、ニノの傷をなぞる。
智「たいへんだったね、ニノ。」
ニノ「当時はね。でももう痛くないから。雨の日に少し疼くくらいだよ。」
智「かっこいいかたち。」
ニノ「え？」
智「かっこいいよ、このキズ。」
そんな風に言われたのは初めてだった。
ニノ「そ、そう？」
智「ﾌﾌ、みみ、まっか。」
ニノ「うぅるさいなっ」
なんだか照れくさくなって、そそくさと上着を降ろし、
智に見せてよかった、と嬉しそうにはにかむニノ。
智「おいらのも、みる・・・？」
ニノ「え、うん！」
智「ニノほどカッコ良くないけど・・・」
と、言って上着を捲る智。
真っ白で思った以上に痩せ細っている体。
胸に心電図の機械がついていた。
何回か手術した跡があり、大きなキズは脇腹の方まで延びている。
ニノ「痛かった、でしょ・・・」
そっといたわるように智の傷に触れる。
智「ﾌﾌ、くすぐったあい」
足の付け根にもあるよ、とズボンを下ろし、
トランクスの裾を上げて見せる智。
ｱﾊﾊと笑いながら、管が入っていたであろうその傷を見つめるニノ。
ニノ「大変だったね。」
智「ﾌﾌ」
ﾌﾆｬﾘと笑って、ベットに入る２人。
お互いに自然と手を繋ぐ。
ニノ「あれ？智、手熱いよ？大丈夫？」
智「うん・・・？そ、かな？」
ニノ「え？ちょっと待って？」
おでことおでこをくっつけてみる。
ニノ「智・・・」
智「え・・・？」
ニノ「すごい熱あるよ・・・さっきベンチではなかったよね・・・
どしたの？急に上がった？」
首を傾げる。
智「・・・わかんない・・・」
ニノがベットから出ようとすると、その服を掴む智。
智「い、いかないで・・・」
垂れた眉毛をもっと垂らして、不安そうにニノを見つめる。
浅い呼吸を繰り返し、急激に上がる体温にｶﾞﾀｶﾞﾀと震えだす智。
ニノ「寒いの？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 138人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：天の子 | 作成日時：2019年7月14日 14時
