秘密 ページ13
｢ミンギュさんの撮影入ります！｣
1人ずつ個人での撮影が進んで、とうとうミンギュの出番になった。
MG｢宜しくお願いします！｣
ミンギュがスタッフにお辞儀した後、チラッと目が合った。
｢ヌナ！｣と口をパクパク動かして小さく手を振る。
正直なところ、めっちゃかわいい。
それに応えるように、笑って小さく手を振った。
TY｢A？どうした？｣
『いや何もっ！』
周りのスタッフにも笑顔で挨拶する彼。
やっぱり人が良くて明るくて、すごくいい人だ。
｢それじゃあポーズ撮ってくださいね〜。｣
カメラマンさんがそう指示をすると、ミンギュの雰囲気が一瞬で変わった。
"爽やかさ"をイメージにした撮影だったから挨拶の時の元気ハツラツな笑顔とは少し違っていて、どちらかというと優さを纏った笑顔。
同じ笑顔なのに、さっきと打って変わって表情が全然違う。素敵だな…。
暫く見とれていると、またミンギュと目が合った。
するとミンギュは私を見て笑った。
そんな顔で見ないで、なんてずるい男。
熱くなる顔を手元の書類で隠した。
きっと、赤くなってるに違いない。
｢は〜いOKです！お疲れ様でした！！｣
MG｢ありがとうございました！｣
見とれているのもあっという間で、ミンギュの撮影はすぐに終わった。そんな気がする。
ミンギュはすぐにこちらに掛けてきた。
MG｢Aヌナ〜！｣
『ミンギュさんお疲れ様です！』
MG｢ミンギュさん？｣
『ほら…あんまり親密だと、その……』
辺りを見回してボソッと話すと、ミンギュが｢あ！｣と察した顔をする。
二ヒヒと笑って人差し指を自分の口に持ってし〜って仕草をする。
MG｢秘密だね！｣
私とミンギュだけの秘密か…。
ただ知り合いなだけだけど、そんな小さな出来事が嬉しかった。
『うん！秘密。』
MG｢ひひっ。｣
しばらくコソコソと話し込んでいると、通りかかったテヨンが怪しそうに伺ってきた。
TY｢そこ、2人とも何話してるんですか？｣
『いや、なにも！』
MG｢お疲れ様でした〜って話してました！｣
TY「へえ…ふーん、そうですか。｣
テヨンがミンギュを上から下までマジマジと見つめながら素っ気ない返事をする。
この人、たまに愛想がない時があるけどミンギュみたいなタイプは苦手なのかな？
TY｢A、ちょっと。｣
『あ、うん。ミンギュさん、それじゃあ。』
MG｢はい……。｣
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作者名：ニカ | 作成日時：2017年2月26日 12時
