午前0時、アメリカーノに (ページ12)

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波乱の予感ページ12

JH｢Aさん、ここはどうしたらいい？｣

JH｢Aさんコーヒー飲む？｣

JH｢Aさ～ん！｣

あの後、"その気で行く"と言ったハニさんは、やたら私に絡んでくる。

流石にわかりやすすぎたのか、
TY｢なあ、ジョンハンさんお前のこと馬鹿みたいに気に入ってない？｣

と、テヨンにも言われるほどだった。

『どうなんだろう…。』

TY｢気をつけろよ。アイドルだぞ？｣

『大丈夫。向こうだってきっと面白くてからかってるだけだよ！』

TY｢…だといいんだけど。｣

そしてジョンハンさんは自分の撮影の番が終わるなり、こっちに向かって来た。

『お疲れ様です…。』

JH｢ありがとうございます！｣

満足そうに、私の頭をくしゃくしゃと撫でる。

『ちょっと、あの…』

JH｢ははっ、かわいい。｣

行動が徐々にエスカレートしてるのは気のせいだろうか。
しばらく自分の出番のないハニさんは私から離れることはない。

JH｢Aさんってメイク上手ですね。俺、その唇の色好き。｣

『ど、どうも…』

JH｢どこの口紅使ってるの？｣

『…そんなことどうして知りたいんですか？』

JH｢気になっている人のこと知ろうとするのはダメ？｣

こんなド直球で自分の思ったことを言う人初めて見た…。どうしよう。

『からかわないで下さいよ！』

JH｢なんでそんな事言うの？からかってないです。結構本気で気になってるのに。｣

『だから…えっと、あーもう！』

思うように言葉が出てこない。
頭を抱えていてもハニさんに笑われるだけだ。
その時…

TY｢ジョンハンさん、ちょっとA借りますよ。｣

『うわっ！』

いきなりテヨンに腕を引っ張られ驚いたものの、なんとかその場を凌いだ。
そのまま連れてこられたのはプレスルーム。

TY｢ダメじゃん！なにあれ？なにあの雰囲気！｣

『文句があるならジョンハンさんに言ってよ！』

TY｢いいか？アイドルと恋愛なんて御法度だぞ？｣

『わかってる、私なら大丈夫だから！ね？』

TY｢…心配だよ本当。｣

『テヨン、庇ってくれたんだよね？ありがとう。』

TY｢いや、いいよ別に。うん。｣

テヨンがいてくれなかったらあのままずっと追い詰められていただろう。
テヨンがいてくれて本当に良かった。

TY｢もう心配でしかないから俺と一緒にいてくれ。｣

『うん。そうする。』

ハニさんの猛アピールに、波乱の予感がする一方だった。