179話 それはあまりにも…… ページ34
謎の人物はここの施設の者なのか足場が悪い道でも難なく駆け抜けている。普通の者であれば簡単に撒かれるだろうが小官を舐めるな……！！
小官のスピードの方が勝り、段々距離も縮まって相手の姿が見えてくる。だが黒ずくめでフードを被っており性別すら判別出来ない
ならば捕まえて確認するまでだ！！
速度を上げ一気に相手に近づく。手を伸ばし相手の肩を掴むとそのまま此方に引っ張った
｢お前は何者だ！！｣
｢――――ッ！！｣
――一瞬だった。
顔を見た刹那、相手は人の声とは思えない声を発した
脳を抉られた様な痛みが小官を襲う。掴んでいた手の力が緩み、相手は小官から離れて行く
追いかけたいがあまりの痛みで膝をつき頭を抑える
ヒプノシスマイクか…？だがマイクを使っている様子は無かった……
まさかオートマタ…！？だがAの話だと別のオートマタは作られてなかったはず……
｢理鶯！？何があった！｣
視界が霞みハッキリとは見えないが、声からして銃兎なのだろう。小官の傍に駆け寄り倒れない様に支えてくれた
｢その声は銃兎か…？すまない不審者を逃がしてしまった｣
｢不審者！？まさかさっきの声は……｣
｢あぁ。だが相手はマイクを使用していなかった……なのにこの攻撃力……｣
徐々に痛みが引き、視界がハッキリ見えてきたので立ち上がる。銃兎は心配そうに顔を覗き込むので｢大丈夫だ｣と微笑む
｢マイクを使っていないって……それはまるで……｣
｢オートマタ、の可能性はある｣
｢だがA以外にいるなんて彼女は言ってないぞ｣
｢知らない間に作られていたのか、別の兵器なのか……｣
｢相手の顔は見たのか？｣
｢あぁ…だが…｣
一瞬だったが顔は確かに見えた
だがにわかには信じがたい……。あの顔はAが見せてくれた写真の人物……博士そのものだったのだ
彼女の話では博士は陽気な性格の筈。あの表情は機械なのではないかと疑うくらいに冷たい物だった
本当に博士だったのか……？
言い淀む小官に銃兎は眉を顰め首を傾げる
｢理鶯？｣
｢っ、すまない……。あの者は博士と似ていた｣
｢何…！？｣
｢だが一瞬だったから確信が持てない……。それにAが言ってた人物像とかけ離れている……｣
｢……そうか｣
｢では小官は戻るとしよう。左馬刻が呼んでいたのでな｣
この状況で追跡するのは危険。追跡を諦め、左馬刻の元に向かおうとすると銃兎に呼び止められた
｢理鶯、少し見てもらいたいモノがある｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 145人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
刹那(プロフ) - 戦国娘さん» 戦国娘さん読んでいただきありがとうございます！題名に惹かれたなんて嬉しい言葉感激です！頑張って考えた甲斐があります！！次の章は全力制作中なので50話が溜まり次第更新します！！ (2021年3月17日 8時) (
レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
戦国娘(プロフ) - 題名に惹かれて全話読破しました！もう次の更新が楽しみすぎますo(><;)(;><)o次話の更新楽しみしてます(*^^*) (2021年3月17日 0時) (レス) id: 008b2d0f5c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：刹那 | 作成日時：2021年3月2日 12時
