174話 侵入 ページ29
廉貞の案内の元、険しい山の中を歩いていく3人
理鶯のベースまでの道のりとはまた違った険しさで、左馬刻と銃兎は段々と息を荒くさせていた
｢はぁはぁｯ……おい…廉貞ッ……まだつかねぇのかよ！｣
｢はぁｯ…すみません…あと少しです｣
｢よｯ……よくこんな道を通る気になりましたねｯ…｣
｢カシラの頼みでしたからッ…｣
｢これはいいトレーニングになるな｣
｢お前の体力どうなってんだよｯ！！｣
進めば進む程傾斜が急になり、左馬刻の機嫌も比例するかの様に悪化していく。その雰囲気を銃兎は察知し警戒するが、何事も無く目的地である施設に辿り着く
都内の病院くらいに大きい建物は、爆破でも起きたのだろうか、全体の約2割程崩壊している
｢ここです。カシラ｣
｢やぁっと着いたか……遠すぎなんだよクソがッ｣
｢お疲れ様です。では私はこれで｣
｢待てよ廉貞｣
役目を終えた廉貞は帰ろうとするが、左馬刻に呼び止められる
｢何かありましたか？｣と振り返れば、何かが入った封筒を放り投げられた
慌てて受け取り中を見ると入っていたのは札束。
｢カッ、カシラ！？これは！？｣
｢ボーナスだよボーナス。ンな険しい所まで探して見つけたんだ。こんぐれぇ出さねぇとな｣
あまりの額に廉貞は驚愕し｢頂けません｣と返そうとするが、左馬刻は受け取らず煙草を吸い始めた
｢関係ねぇのに巻き込んだんだ、受け取っとけ。ンで妹にいいモン買ってやれ｣
｢カシラ……｣
｢それと廉貞、ここの事誰にも言うんじゃねぇぞ｣
｢はい、勿論です｣
廉貞は ｢失礼します｣と頭を下げ、今まで歩いてきた道に向かい足を進める
｢カシラの事…宜しくお願いします…｣
銃兎と理鶯にすれ違う瞬間、そう呟き立ち止まること無く森の中に消えていった。廉貞の言葉を聞いた2人は、返事もせず任せろと言わんばかりにフッ、と笑った
｢何笑ってんだよテメェら｣
｢いえ、中々優しい若頭だと思いましてね｣
｢だからこそあの舎弟も貴殿を信頼しているのだな｣
｢う、うっせぇな！さっさと行くぞッ！｣
ニヤニヤと笑われた左馬刻は、決まりが悪かった様で誤魔化す様に怒鳴り施設に近づく
｢デケェな……｣
思わず左馬刻の口から零れる
遠くからでも感じれたが、近づけばよりその大きさが際立った。何故今まで見つからなかったのかと疑問を抱くが、周りの木々が隠す様に生えていたのを見ると腑に落ちる
｢行くぞ｣左馬刻の言葉に2人は頷き、崩壊した所から侵入をした
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刹那(プロフ) - 戦国娘さん» 戦国娘さん読んでいただきありがとうございます！題名に惹かれたなんて嬉しい言葉感激です！頑張って考えた甲斐があります！！次の章は全力制作中なので50話が溜まり次第更新します！！ (2021年3月17日 8時) (
レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
戦国娘(プロフ) - 題名に惹かれて全話読破しました！もう次の更新が楽しみすぎますo(><;)(;><)o次話の更新楽しみしてます(*^^*) (2021年3月17日 0時) (レス) id: 008b2d0f5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那 | 作成日時：2021年3月2日 12時
