165話 私がイケブクロに向かってた頃 ページ20
――遡る事数時間前
｢たまにはこういう所で見るのも悪くありませんね｣
激務を終えた翌日。今日は折角の休みなので気分転換に美術品でも見に行こうかとスマホで気になる美術展を検索した
すると赤レンガ倉庫で期間限定で珍しい美術品が展示されているという情報を得たので、早速向かい目の前の美しい芸術に興じていた
どれも計算し尽くされた素晴らしい物だ。目の保養になる
我を忘れて美術品を見ていたら、突然ポケットの中のスマホが震え出した
折角の休日なのに誰だよ、と溜息をつきながら画面を見ると珍しく理鶯からだった
｢はいもしもし｣
《銃兎か？すまない小官だ》
｢珍しいですね、貴方から連絡だなんて｣
《少し頼みたい事があってな》
｢頼みたい事、ですか？｣
《あぁ、どうやら今晩嵐が来るらしいのだ》
｢確かに今日の天気予報で言ってましたね｣
《その時小官達は例の場所に行く訳だが……Aを一人にさせるのが少々不安なのだ》
理鶯の言う通り今晩俺らは左馬刻の舎弟が見つけたという施設に行く
丁度俺らの日程が合うのが今日だった為決まったのだが、まさか嵐が来るとはタイミングが良いのか悪いのかと思いながら天気予報を見ていたのを覚えている
《そこで銃兎の家にAを泊まらせることは可能だろうか？》
願ってもない申し出に口元が緩むが、何とか落ち着かせ平然を偽り答える
｢問題ありませんよ｣
《ならば頼む》
｢Aさんには誰かの家に泊まらせると伝えているのですか？｣
《いや…彼女は今赤レンガ倉庫に1人で遊びに行っているからまだ伝えていない》
｢赤レンガ倉庫にですか？｣
聞き間違えかと思いもう一度聞くとそうだと返ってきた
まさかAまでここにいてるとは……後で探してみるか……
《っ……》
スマホから僅かに理鶯が苦悩の息を漏らす音が確かに聞こえた。珍しい状態に心配とほんの僅かの好奇心が働く
｢何かあったんですか？相談に乗りますよ｣
《いや…問題ない……。貴殿は折角の休日なのだ…時間を取らせる訳にはいかない》
やはり様子がおかしい
軍人である彼はあまり感情を表に出さないが……何かあったのか？
｢何水臭い事言ってるんですか。同じチームなんですし聞かせて下さい｣
そう言うと理鶯は少し考える様に唸り《実は……》と喋り始めた
《Aが小官に嘘をついているのだ》
｢嘘、ですか？｣
《赤レンガ倉庫に向かうとは言ったが…本当は違う所に行ってる……筈なのだ……》
166話 珍しい髪色→←164話 やはり私は詰めが甘いんですね
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刹那(プロフ) - 戦国娘さん» 戦国娘さん読んでいただきありがとうございます！題名に惹かれたなんて嬉しい言葉感激です！頑張って考えた甲斐があります！！次の章は全力制作中なので50話が溜まり次第更新します！！ (2021年3月17日 8時) (
レス) id: 3de0358234 (このIDを非表示/違反報告)
戦国娘(プロフ) - 題名に惹かれて全話読破しました！もう次の更新が楽しみすぎますo(><;)(;><)o次話の更新楽しみしてます(*^^*) (2021年3月17日 0時) (レス) id: 008b2d0f5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那 | 作成日時：2021年3月2日 12時
