藤北がBL映画に出演する話。

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「藤ヶ谷くん、もっと北山くんに近づいて。」

仕事モードの新海は次から次へと俺と北山に指示を出す。
俺は翔になりきり、北山の唇に触れるか触れないかの所まで顔を近づけた。

「ん、そのまま。」

カシャカシャとカメラのシャター音が何度も聞こえる。

「次、北山くん。藤ヶ谷くんの上に乗ってみて。ネクタイ掴もうか。」

「はい。」

透になり切っているのか、その要求に即答した彼は躊躇することなく俺の上に跨った。
その目はとても色っぽかった。

「翔さん、失礼します。」

「うん？」

そこには北山もとい、橘透が居た。

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