今日から俺はこの子を嫁にする。

始めてのクラスメイト！！２ ページ9

そしてそんなこんなでお昼の時間。
ここまで後ろの席と言えど実に充実した学校初日を迎えていたAだが、一つだけ解せぬ事があった…。

『ねぇ？…貴志くんと真司くんって、仲がいいんだよね？』

伊「ん？どうしたのAちゃん？」

もぐもぐとお弁当の卵焼きを食べる姿も可愛いと思いながら伊藤はAの浮かない顔を見て。

『だって、今日の授業中もずっと私を挟んでまでお互い睨み合ってたから…。いや、もしかして私のせいだったりするのかな？』

そう言って頭を傾げては考える。
そう言えば、お互いの事は相棒だと言っていた。
と、授業前の会話を思い出す。
Aが来る前日に、三橋と伊藤は転校してきたらしい。そこで、他のツッパリ達に喧嘩を売られて、返り討ちにした事でこの学校で一番強いと言われるまでになったらしい。
相棒もこれをきっかけになったと言っていた。

『(もし、今日私が仲間になったことでギスギスしてるんだとしたら…)』

そう思うと申し訳なくなったのだ。

伊「いやいや！そんな事ないって！！Aちゃんが可愛いから、俺たち舞い上がっちゃって…」

三「うむ、苦しゅうないぞ。」

『…そぉ？あ！ツッパリさんって睨み合って意思表示するって言うし、もしかしてそれ？』

三「あ、うん！まぁそんな感じだよ♪」←

伊「て言うかAちゃんのお弁当、それもしかして手作り？」

と、興味津々でAのお弁当をのぞき込む。
中にはふりかけのお団子おにぎりと、タコさんウィンナー、卵焼きに、プチトマトと色鮮やかだった。

『あ、うん…っ！今日は始めての学校だし、思い切って作っちゃおうかなーって…。お弁当にいれる具は雑誌を見て勉強したんだ！』

そう言って嬉しそうにはしゃぐAを見て、2人は不思議そうな顔をする。

伊「そう言えば聞きたかったんだけど、今日始めての学校ってどういう事？」

三「あー！そうそう、俺もそれ聞きたかった！」

『あぁ、私今までずっとホームスクールだったの。』

2人ののぞき込む顔を見て、それ程でも無いように言ってのけた。

三「………ん？」

『ん？』

伊「ホーム…なんて？！」

あー、と言って日本語で言うべきだったかとAは改めて言った。

『ずっと家で勉強して、親に色々と教えて貰ってたの！二人とも本当に物知りで♪』←本当はそんなもんじゃないが

三「へぇー！！いいなぁーAちゃんのとこ。ウチのおかんとオヤジうっせーだけだよ？」

『えぇ？賑やかそうで羨ましいよ〜！』

そう言って2人でにこやかに笑う。

伊「…あれ？」

開久の番犬！！→←始めてのクラスメイト！！

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