五 ページ7
土方視点
見廻り中に刀を背負っている女を見つけた
近づいて行くと懐かしい匂いがした
首元に刀を止め、振り向くように言った
その女が素直に振り向くと、一瞬時が止まったように感じた
狐面から微かに紫と黄色の瞳が見えた
A
直ぐにこの名前が浮かんだ
ガキの頃、盗賊が八つ当たりに俺を殴ろうとしてきた時、Aは颯爽と現れて次々と盗賊を薙ぎ倒して行った
舞っているように戦う様が綺麗で見惚れていた
そして、Aのように強くなりたくて稽古をつけて欲しいと頼んだ
稽古をつけてくれた後は、よく一緒に山から夕陽を見て話していた
二人の時は狐面をとって、九尾の姿になってくれた
オッドアイなのは驚いたがキラキラと輝いていて綺麗だった
何回か会っていると自分がAを好きだという事が分かった
だが、ある日いつも通り祠に行くとAはいなかった
毎回、いや毎日行っても来なかった
何処か遠くに行ってしまったんだと思い、もう会うことが出来ないと判断して恋心を無くそうとした
だが無理だった
たまに祠に様子を見に行くが誰も居ないのは分かっている
もしかしたら居るかもしれないという期待をしていた
そして10何年かたってミツバに会った
段々ミツバを好きになってしまったがAの事を忘れられないし、こんな思いで付き合っても失礼だし罪悪感があった
もう会えないもんだと思ったから余計に嬉しかった
俺は成長したが、Aは昔と変わらず綺麗だった
もう居なくならないでくれ・・・A
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自分は何が書きたかったんでしょうw
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作者名:夜桜 | 作成日時:2018年11月25日 23時