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第44話 ページ46

『...』



「...」



しばらく沈黙が続き、冴の視線がAから彼女の前のものに移った






「...また迷ってんのか」




『.....


 ボーっと歩いてたら気づいたらここに』





ヘラ、と笑ってみせたAに、冴は小さくため息をついてから彼女の手を取った







「こっちだ」


『...ありがと』


「ん」








ほんの数分間

二人は手を離すことなく
言葉も交わさず


ただ互いの呼吸音とコンクリートを踏むそれぞれの音に耳をすましていた












「ここ

 真っすぐ行けば誰かしらはいるだろ」



『ありがと、冴

 ごめんね
 休んでたんでしょ?』



「別に」




『...あのさ』



「?」






『久しぶりに冴のサッカー近くで見たけど』



「...」










『...やっぱり冴はかっこいいね!』






「...!」







花が咲いたように笑うAに、冴は一度大きく目を見開く



スルリと離れた手を無意識に追いかけて、手を伸ばす





『絶対負けないから』




強気に言い放った言葉を最後に
彼女は傍を離れていく




揺れる黒髪に、香る石鹸の香り



あの日と同じ

優しい言葉








”冴はかっこいいね!”













「...A..」










___
__
_












「おい馬鹿姪
 どこで何してやがった」



『迷ってました』



「帰れ」



『絶対嫌』



「まあまあ!!
 ちゃんと間に合ってますし!!」


『そーだそーだ!






 それに

 この試合は最後まで
 特等席(ここ)で見てないと』







2ND HALF
KICK OFF!








『天才が見つけた悪魔くんは

 一体この試合に何をもたらすか






 楽しみだねぇ...』

















































”絶対叶えられるよ!

 私が保証する!



 見せてね
 冴が夢を叶える瞬間...!”

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るあ(プロフ) - 細かくて申し訳ないんですが凜は凛です💦 (4月29日 15時) (レス) @page28 id: 400c031e62 (このIDを非表示/違反報告)
SHINKAI(プロフ) - 瑠璃(Aru)さん» コメントありがとうございます!そのように言って頂いてとても嬉しいです!!中々筆が進んでいませんが、頑張って更新していきますので、これからもよろしくお願い致します。 (2023年3月26日 16時) (レス) id: 9829dd467f (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(Aru) - こんなに面白いのになんで伸びないんだ?めっちゃ好きです。応援してます! (2023年3月21日 9時) (レス) id: cdae4ec124 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SHINKAI | 作成日時:2023年3月9日 23時

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