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第39話 ページ41

「...え

 え゛、い、いつ!?


 どこで...何で!!??」



大きな目をさらに見開いてAに詰め寄る潔





『県予選の準決勝だったか準々決勝だったかな...

 試合終わってすぐに決めたよ〜
 


 ...あぁ、この子はきっと才能の原石だって

 私がこの子を輝かせたい



 そう思ったの』




「...」



『決勝戦も観たよ』



「...っ!」



『あのゴール前のパスから
 君はここで大きく成長した

 ここまで生き残ったのも
 君だけの武器を手に入れたのも
 レギュラーに選ばれたのも



 全部
 君の才能』






「俺の、才能...


 


 Aさんはどうして...

 俺のどこを見て才能があるなんて思ったんですか...」




『勘』





「か、かん...?」



『うん』



「そ、そうすか...」



なにか大きな理由でもあるのかと思えば...

勘だと一言言い放ったAに、潔は苦笑いしか出なかった



そんな潔に、Aはそれと、と言葉を続ける





『君が悔しそうな顔してたから』











「...え?」





『相手に点とられるよりも
 パス奪われるよりも
 

 何よりも



 味方のシュートを見て悔しそうな顔してた』




「!!」








『それ見てね


 あー、こいつ
 すっごいエゴイストだなぁ
 自分以外のシュートが気に食わないんだなぁ、って



 私と兄さんが求めてるエゴイストだって思ったの』





だから君をここに呼んだ


笑みを浮かべそう言ったA





潔は自身の鼓動で体が揺れているような錯覚に陥っていた





「(あー...あの時と同じだ


 面と向かって話したあの日
 
 俺の中に真っすぐこの人の言葉が落ちてくる感覚



 心臓が煩いくらいに鳴って
 体温が上がっていく)」









信頼を寄せるAが自分を選んでくれた

数多くいるストライカーの中から自分を見つけてくれた



自分よりもずっと先を見据えるその目が

自分を写し
その中にある宝石を見つけ出してくれた









「俺を、選んでくれた...」



『?』



「(この人が?

 こんなすごい人が俺を?)



 Aさんが、俺を選んでくれた...」





『...うん




 
 自信なんて
 後からいくらでもついてくる

 

 私は、君の自信にはならない?』












潔の答えは...

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るあ(プロフ) - 細かくて申し訳ないんですが凜は凛です💦 (4月29日 15時) (レス) @page28 id: 400c031e62 (このIDを非表示/違反報告)
SHINKAI(プロフ) - 瑠璃(Aru)さん» コメントありがとうございます!そのように言って頂いてとても嬉しいです!!中々筆が進んでいませんが、頑張って更新していきますので、これからもよろしくお願い致します。 (2023年3月26日 16時) (レス) id: 9829dd467f (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(Aru) - こんなに面白いのになんで伸びないんだ?めっちゃ好きです。応援してます! (2023年3月21日 9時) (レス) id: cdae4ec124 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SHINKAI | 作成日時:2023年3月9日 23時

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