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第88話 ページ43

「おいおいここは嬢ちゃんみたいなのがくるところじゃない

 やめるなら今のうちだぞ」


『(やめてもいいんだけど...)』


「(絶対ダメ!!)」


ちらりと観客席を見上げたAの視線の先にはキルアの姿が
腕で罰を作りこちらを睨んでいる


『...やめたら後が怖いので...』


「あ?
 まあ、いい」


「ここ1階のリングでは入場者のレベルを判断します
 制限時間3分以内に自らの力を発揮してください

 それでは...始め!」


大きな体を揺らし突進してくる男
Aは...


「ガッ!!」


『...』


「...!」


「よっし!」


目の前まで迫った男の拳を避けることもなく、振り上げた足をこめかみに叩きつける!

一瞬静まり返った場内が、Aの小さな呟きに一気に湧き上がる


『なーんだ、どうってことないね』


「うおおお!なんだあの子供!」


「え!?なにした!?
 なにも見えなかったぞ!!」


「Aさん、すごいっす...!」


「あいつ
 前よりも蹴りが鋭くなってるな」


「...(素晴らしい蹴りだ
 軸がしっかりしているからこそあれほど強力な威力が出ているのでしょう

 そして何よりあのスピード
 常人ならまず避けられない)」


「4004番、君は80階に行きなさい」


『80階?』


「君の実力なら問題ないだろう
 それと、恐らくもう一試合組まれるだろうから控え室に行くように」


『はーい』


審判の言葉通りもう一試合行ったが、先ほど同様蹴り一発でAのK.O勝ち

たった1日で天空闘技場内でAの存在は瞬く間に広まった


「やあ、A♡」


『...』


「無視するなんてひどいじゃないか♢」


『...挨拶するほど仲良くなった覚えはないんだけど?』


「ふふふ...
 念を覚えて、随分成長したみたいだね♡」


『...』


「早く上まで上がっておいでよ...♡」


『上?』


「なんだ、君...ここのシステム知らないのかい?♢

 ここはね、190階までは勝てば報酬がもらえるけど200階からそれはなくなる
 ただし、200階にいるのは全員念能力者なんだよ♡

 僕も、今そこにいる♡
 だから早く君にここまで来てほしいんだよ♡」


『...ないの?』


「ん?♡」


『200階から、報酬ないの!?』


「ないよ♡」


『じゃあやる意味ないじゃん!
 くそ!報酬出るのがわかったから真面目にやろうと思ってたのに!!』


「...♡」


『最っ悪!!』

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作者名:SHINKAI | 作成日時:2022年8月24日 22時

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