第87話 ページ42
「初めまして、Aさん
あなたのことはネテロ師範代からお聞きしていますよ
お会いできて光栄です」
『初めましてウイングさん
私もゴンとキルアの2人からお話は伺っています
いい師匠に巡り会えたようでよかったです
ところでうちの師匠はあなたになにを言ったのでしょうか
そして私はなぜ天空闘技場に参加させられているのでしょうか』
「まだまだ修行が足りないからそこで腕を磨くように、と言伝をお預かりしたので
ゴンくんたちも参加していますし
あなたの実力なら200階もすぐですよ
ちなみにまだまだ未熟な弟子だ、と聞いています」
『あのクソジジイ．．．っ』
Aは今、ウイングに連れられて無事
天空闘技場のエントリーを終えたところである
ゴンは自室、キルアとズシは一足先に観客席で待機中だ。
『くそ．．．やっと修行から解放されたのになんでこんな．．．っ
私は2人を応援に来ただけなのにぃ．．．っ』
「．．．」
心底嫌そうな顔をしながら永遠と師匠であるネテロの愚痴をこぼし続けるAを横目に、ウイングは彼女のオーラを見つめた
「(なんて研ぎ澄まされたオーラ
特殊な体質だとは聞いていましたが．．．
念を完璧に習得してまだ日が浅いというのに、これは．．．)」
わずかにウイングの頬に冷や汗が伝う
「(実力はまだ定かじゃないが．．．
オーラの質のみではすでに師範代と同等．．．！)」
「あ！師範！
おかえりなさいっす！」
「お
Aの奴ちゃんと受付したのか」
「ええ
納得いっていないようではありましたがね
きっとすぐに呼ばれるでしょう」
「キルアさんたちのご友人．．．
楽しみっす！」
「そうだね
私も楽しみだ」
そして遂に、その時がやってくる
“3889番、4004番の方
Bのリングへどうぞ“
「4004番がAさんです」
「お！」
リングに上がったAは明らかにやる気がなさそうで、つまらなそうにあくびをしていた
「やる気ねーなーあいつ」
「あれがAさんっすか？」
「おう」
「．．．(すごく可愛い方っす．．．！)」
Aの相手は二回り以上も大きな体躯を持つ男だった
体には惜しみなく筋肉がついておりまさに筋肉だるまと呼ぶべき相手だ
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作者名：SHINKAI | 作成日時：2022年8月24日 22時
