エーデルワイスを君に2【HUNTER×HUNTER】 (ページ26)

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第71話ページ26

クラピカside

Aは、人の目に留まりやすい容姿をしていると思う

細すぎない体に、長い手足
藍色の髪は見るだけでも伝わるほど手入れが行き届いているのがわかる

「(Aの場合、毛繕い、か．．．？)」

小さな顔に大きな目
珍しい色であろう色の瞳も持っている

高すぎない可愛らしい声はいつまでも聞いていられる

容姿だけ見ても、男から好かれる条件は十分に整っている

「A」

『ん〜？．．．むっ』

窓からこちらに顔を向けた彼女の頬を両手で包む

一瞬驚いていたが、今はされるがままだ

「(こういう無防備な所も、惹かれる要因なのか？)

　．．．！」

『どひたの』

「いや．．．
　(惹かれる、か)」

なんとなく思った言葉に、今の自分の状況をやっと理解することができた

「(そうか、私は彼女に惹かれているのか)」

容姿ではない
彼女の心に惹かれたのだ

自分と似た物を持っている彼女に

「ふふふ」

『？』

手を離し、Aを引き寄せた
彼女は抵抗せずに私の胸にすっぽりと収まる

一度力一杯抱きしめると、ﾝｸﾞ、と鳴き声のようなものが聞こえたため離そうとしたがAの腕が背中に回ったため、それは叶わなかった

代わりにさっきとは違い、優しく彼女を抱きしめた

「(ああ、本当に．．．心地いいな)」

クラピカside終了