第43話 ページ45
4次試験が終わり、Aたちは講習会を受けていた
の、だが．．．
『．．．』
ただ1人の不合格者となったキルア
彼は実の兄であったギタラクル、もといイルミ＝ゾルディックに敗れ
何とボドロを手にかけてしまった
それをクラピカ、レオリオがキルアの不合格は不当なものだと抗議したのである。
そのために講習会が進んでいないのだ
『(確かにキルアの様子は異様だった
2人が操られていた、というのも理解はできる
でも、あれはもっと根深いものな気がする)』
Aの鋭い視線がイルミの背中に突き刺さる
「．．．」
イルミは微動だにしない
『(まあ、あの時何もできなかった私に何か言う資格はないけどね．．．)』
フゥ、と小さく息を吐いたAは、たった1人窓の外に目を向けて
悲しげに目を伏せた
彼女の脳裏によぎるのは、真っ赤に染まった手から滴り落ちる血
そして、背を向けて遠ざかっていくキルアの姿
ﾊﾞﾝｯ！！
「「『！！』」」
勢いよく開け放たれた扉
部屋にいた全員の視線が一箇所に集まる
『ゴン．．．』
そこにいたのは左腕をつったゴンだった
ゴンはイルミの隣に立つ。
「キルアに謝れ」
『．．．』
ゴンは、彼を看病していたサトツに全てのことの経緯を聞いていた。
ゴンは怒っていた
自分と、Aと友達になりたいというキルアの素直な気持ちを踏みにじり、自暴自棄にさせた
キルアの兄、イルミに．．．怒っていた
「謝る？何を？」
「そんなこともわからないの？」
「うん」
「お前に兄貴の資格なんてないよ」
「兄弟に資格がいるのかな」
そう言ったイルミの腕を掴み、ゴンはイルミの体を宙に浮かせた
30センチ以上は身長差があるであろうその体を、いとも容易く
「友達になるのだって、資格なんていらない！」
怒りのままに、イルミの腕を強く掴むゴン
『(折れただろうなぁ．．．ざまぁみろ)』
「もう謝らなくていいよ
キルアのところに案内してくれるだけでいい」
「そしてどうする？」
「決まってんじゃん！
キルアを連れ戻す！」
「まるでキルが誘拐でもされたような口ぶりだな
あいつは自分の足でここを出ていったんだよ？」
「でも、自分の意思じゃない
お前達に操られてるんだから誘拐されたも同然だ！」
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SHINKAI(プロフ) - 蒼さん» ありがとうございます！そう言って頂けるとすごく嬉しいです！これからも作品をよろしくお願いします！ (2022年8月31日 0時) (
レス) id: 9829dd467f (このIDを非表示/違反報告)
蒼 - HUNTER×HUNTERの世界観にあった文章でサクサク読み進めることが出来ました。とても面白かったです！ (2022年8月30日 23時) (レス) @page48 id: 1c5f686e4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SHINKAI | 作成日時：2022年2月11日 4時
