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第3話 ページ5

『Aだよ

 よろしくね、キルア』


「よろしくな、A

 てかさ!さっきの!」


『さっき?』


「ジュースに下剤入ってるのなんでわかったんだよ」


『キルアも知ってたんじゃないの?』


「俺は職業病っていうか...
 あーいうのに敏感になってるだけなんだって

 お前は違うんだろ?
 匂いとか言ってたし」


『聞いてたんだ

 あー...鼻がいいんだよ、私
 それにあの下剤の材料になってる植物は知ってたし、加工前も後も匂いを知ってたから』


「ふーん」


2人がたわいのない会話を始めてから2時間ほどが経ち、受験者も随分と人数が集まった。


「人増えたな」


『そろそろ試験の締め切り時間だしね』


「やっと始まるな」


キルアは立ち上がり固まってしまった体をぐっと伸ばす。
Aもそれにつられ立ち上がる。


ジリリリリリリリッ


その時、甲高いベルの音が響き受験者たちの視線が一か所に集まった。


『(始まる)』


奥の壁が上に上がり、更に続く道が開ける。
壁の向こうには一人の男性、第1次試験管のサトツが立っていた。


「大変お待たせいたしました

 ただいまをもって、ハンター受験者の受付時間を終了いたします
 では、これよりハンター試験を開始いたします!」


『やっと、やっとだ...』


「A?

 ...!」


小さく何かを呟いたAを不思議に思ったキルアは、真っ直ぐ前を見据える瞳に只ならぬ何かを感じ息を呑む。


「最終確認です

 この試験は運が悪かったり、実力が乏しかったりすると
 大けがをし、最悪 死に至ることもあります

 それでも構わないという方のみ、私について来てください
 
 そうでない方は
 後ろのエレベーターから速やかにお帰りください」


試験管からの最後の確認。
しかし、誰一人として帰ることはない。

当然だろう。
ここまで来たもの全員、何かしら強い意志を持って来ているのだから。


「承知しました

 第1次試験404名 全員参加ですね」


最終確認の後、サトツは長い手足を惜しみなく使い奥へと歩き出す。

彼についていくため受験者は歩き出した。


『キルアそれ乗っていくの?』


「おう
 Aも乗るか?」


『ううん、二人乗り恐いし』


キルアはわきに抱えたスケボーに乗りAの歩調に合わせてゆっくり走る。

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設定タグ:HUNTER×HUNTER , ハンターハンター , キルア   
作品ジャンル:アニメ
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SHINKAI(プロフ) - 蒼さん» ありがとうございます!そう言って頂けるとすごく嬉しいです!これからも作品をよろしくお願いします! (2022年8月31日 0時) (レス) id: 9829dd467f (このIDを非表示/違反報告)
- HUNTER×HUNTERの世界観にあった文章でサクサク読み進めることが出来ました。とても面白かったです! (2022年8月30日 23時) (レス) @page48 id: 1c5f686e4f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SHINKAI | 作成日時:2022年2月11日 4時

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