好きになってもいいですか -2- (ページ48)

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壱馬side

仕事終わってるはずなのに、なかなかロビーに姿を現さないA。

「いつ来んだよ。」

その時、慌てた様子の合方さんが俺に気付き話しかけてきた。

「A、まだ下りてきてないかな？」

まだ仕事してんのかもだし、そんなに慌てて探し回るほどのことなのか疑問に思ってた時だった

「もしかしたらAが危ないかも。
　…あいつ、なんか様子変だったしな…」

それを聞いた瞬間、走り出していた

Aに一体なにがあったんだよ…

…ﾊｧ、Aどこにいんだよ

「合方さん！オフィスに使ってない場所とか、とにかく人目につかないとこは？」

「…あ、ある！」

合方さんに着いてその部屋へと急ぐ。

ｶﾞﾁｬ

「…Aっ！」

Aに跨りキスをしてる男と、ただひたすら涙を流してるA。

その男に殴りかかろうとした時

ﾎﾞｺｯ

「おい広田っ！おまえ…」

「だって森川さん拒否しないから…」

こいつ悪い事してるが自覚ない

震えるAを抱きかかえると男を睨んだ

「Aに昔の事思い出さすような事して…
　…苦しそうなA見て、それでもまだ拒否してないからなんて言えんのかよ！」

合方さんの怒りは凄まじかった。

Aの昔の思い出って？

こんな事、昔にもあったのか？

でもこれからAと一緒にいる以上、過去を含め全て知ってたい思いもある。

それもふまえてAだから。

「Aのこと任せていいかな？」

そう言うと、男を掴み合方さんは部屋を出て行った

　